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忘れられなければならない話
1部分:第一章
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た。
「それで御願いしますね」
「うん。じゃあ好きなだけ食べてくれ」
「ブルガリア料理をな」
 こんな話をした後で村の中の宿屋に案内されそこに荷物を置いてから食堂でそのブルガリア料理を食べた。そのタラトルとパン、パプリカにヨーグルトをかけたマリネにムサカ、それとソーセージと豆の煮込みだった。どれも素朴で実に美味いものであった。
 その味は圭祐も満足するものだった。食べ終わって満足した顔で実際にこう言った。
「いや、これはかなり」
「美味かったかい」
「ええ、かなり」
 量もかなり食べたうえでの言葉である。
「よかったですよ」
「そうか。それは何よりだよ」
「本当にヨーグルトだけじゃなかったんですね」
 こうも言った。その木造りの質素だが堅実な内装の見せの中で。その店は椅子もテーブルも全て木であり壁も床もだ。席は十個程度でありあまり広くはない。しかしそこにいる親父もおかみも人のいい顔をしていて実に雰囲気のよい店であった。そこで食べているのだ。

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