Fate/stay night
1124話
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聞いてはいるんだろうが、それでもすぐに納得出来る筈がない。
それでも表情を歪めるだけで言葉に出さないのは、凛からその辺を言い聞かされていたからだろうな。
「……俺は、そう簡単に人を殺すというのを納得出来ない」
「なら、綾子が人間を辞めさせられる事になったのは納得出来るのか? お前が納得するかどうかが問題じゃない」
結局その後も衛宮は話を譲らず……昼休みは終了し、その場は自動的に話が流れるのだった。
放課後、今日もまた昨日と同じように、俺と凛は結界の起点を見つけては消去していく。
正直、いい加減この結界も何とかしたいんだけどな。
毎日放課後に同じ事を繰り返すというのは色々と面倒臭いし、何より聖杯戦争における時間を無駄にしてしまう。
「この結界も慎二が?」
俺達と一緒に行動している綾子の言葉に、俺は小さく肩を竦める。
「恐らく、だけどな。ただ、葛木や柳洞の件がある。そっちを調べないと確実とは言えないと思う。……それより、綾子は部活の方はいいのか?」
「ん? ああ。何か最近物騒だからって事で、部活は原則禁止になったんだよ。確かHRで言ってただろ?」
「そうだったか? 色々と聖杯戦争の件を考えて話を聞き流していたからな」
特に葛木は、証拠の類はないけど色々と怪しい人物なのは間違いない。
もっともその件に関しては今日の夜に柳洞寺に行ってみれば判明するだろうが。
そんな風に綾子と話をしながら凛が結界の起点を処理するのを待っていると、やがて凛がジト目でこっちを見てくる。
「あんた達、私だけを働かせて自分達は楽しくお喋りとか……随分と羨ましいわね」
「そうは言ってもな。俺には結界の起点を魔力で処理するとか出来ないし。綾子にいたっては昨日まで魔術の事を全く知らない素人だったんだぞ? そんな俺達にどうしろと? まぁ、どうしてもやれって言うんならやってもいいけど……その場合はここを物理的に破壊するとかになるぞ」
「それはやめて。ただでさえ色々と面倒事が起きてるのに、更にそんな真似をするなんて。この地のセカンドオーナーとして許可出来ないわ」
「だろ? なら俺と綾子は凛のやる事を見守るしか出来ない訳だ。それに、護衛という意味もあるしな」
「護衛?」
「ああ。最初にランサー、次にライダーにそれぞれ襲われてるからな」
ライダーと聞いて綾子が微かに嫌そうな表情を浮かべる。
まぁ、自分を殺そうとした相手なんだから無理もないか。
それでもこの程度で済んでいるのは、致命的な何かをされる前に俺が助けに入った為だろう。
……そう言えば。
「あのワカメ、結局今日は来なかったな」
「そりゃそうでしょ。綾子を襲った場面をアークエネミーに見られてるのよ? どうしたって学校に
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