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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第三章
二十五話 集う者たち
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した面持ちになり、いきなりソワソワし始める。リオやコロナは「おちついておちついて」と、なぜか彼女のほうをいさめることになった。
「予選四組。前回から時間が空き過ぎた性だろうな……シードはなしだ」
「はい」
「…………」
隙間となった時間が、彼の評価を低下させたらしい。最終的なものだけならライノと同一の戦歴を持ちながら彼と比べれば遥か後方まで落ち込んだというその事実を、しかしクラナは静かに受け止めた。別段悔しさは無い、寧ろ至極正当な評価であると言える。それほどに、四年という期間(ブランク)は長い。
「お前の4組もかなりの激戦区だ。前回の都市本戦二位もいる」
「セイルっすか」
ライノの言葉に、ノーヴェはコクリと頷いた。
「ああ。セイル・エアハート、槍竜騎(アンフィスバエナ)"って言った方が良いか。かなりの実力者だが倒さない限り……」
「……倒します」
「「「「ッ……!」」」」
言われるまでもない。と言った様子で、クラナは食い気味に答えた。静かに、けれども威圧するように漲るその闘気に当てられたのか、その場にいた子ども達は一瞬、背筋を冷やす。
「よし、なら、何も言うことはねえよ」
どこか嬉しそうに笑ったノーヴェが、再び全員を見回す。
「チビどもに言っとく。お前らがこの一月積み上げてきた時間は、絶対に嘘をつかねぇ。最初に言ったアタシの予想、覆して見せろ!」
「「「「はいっ!!」」」」
うなづいた四人の子供たちは、武者震いをするかのように一度体をちぢこませて四人で向かい合うと、その右手を中心に重ねた。
「チームナカジマ!ファイトー……」
「「「「オーっ!!!」」」」
そんな様子を見ていたライノが、ほほう、と唸った。
「チームナカジマとな」
「お嬢様たち四人で決めた、チーム名らしいです」
「ったく、もっと考えろっつったのにあいつ等は……」
ほほえましそうに言うオットーに、ノーヴェがやや頬を紅くして付け足す。そんな様子にライノはニヤッと笑うと、軽くクラナの胸を小突いた。
「んじゃ、俺たちはボーイズだな?チームナカジマ・ボーイズ」
「……安易じゃあ……」
「いいじゃねぇか、せっかく同じコーチにセコンドしてもらうんだ。この際男女年齢抜きで、チームとしてやってこうぜ〜?」
肩を組みながら迫るライノに、クラナは思わずうなづいてしまったりしたのだった。
「だからもうちょっと考えろっての……」
はぁ、とため息をついたノーヴェが、初夏の風吹き抜ける空を見つめていた。
────
そして、その日がやってくる。
[ミッドチルダ中央 トライセンタースタジアム]
ミッドチルダ中央にあるこの半球状の三つのスタジアムは、DSAAを含む各種団体のイベントメイン会場になることが多い、合計
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