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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第三章
二十五話 集う者たち
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……」
少しだけ、クラナは考えこむように黙り込んだ。それをどうとったのかはわからないが、ややアインハルトが困ったような表情をする。

「あの、すみません、失礼なことを……」
「……いや」
別段、失礼というわけでもない。そんな意味を込めて、クラナは首を横に振る。単にどうこたえるべきか迷っていただけなのだ、今回は。

「……本当に強かった、後は……」
そこでやや迷ったように、クラナは視線を泳がせる。が、まぁ良いかといった風に、素直な印象を口にした。

「……可愛い人だった……?」

────

「くしゅんッ」
どこぞの渓谷沿いの沢で、朝餉の支度をしていた少女が小さなくしゃみをする。

「うぅ……誰かウチの噂しとるんかな……?風邪は嫌やなぁ……大会も近いし……」

────

「「「「…………」」」」
「……?(え?何この空気)」
クラナの発言と共になぜか場の空気が固まった。どうしてそうなるのか分からず、クラナは困惑しつつ首をかしげる。

「印象……ですね、そうですね」
「驚いた……クラナお前、そういう印象人にもてたんだなぁ」
『どういう意味ですかノーヴェさん!!?』
『いや、てっきりそういう目で人を見ないかと……』
『そういう目ってどういう目ですか!?やましい気持ちはないですからね!?』
と、ここでライノが、ぽんっとクラナ肩を叩く。振り向くと、なぜか超良い笑顔でサムズアップされた。

「気持ちはわかるぜ!」
『なんのだよ!?俺の何を理解した気になってんの!?』
全力で突っ込んだ。というかチビ三人がなぜか先ほどのライノを見るよりキラキラした目線を向けてくる。やめろ、なんだその目は、そんな目で見るな。

『ノーヴェさん!次!俺達の発表!』
「あぁ、そうだった。次、男子。発表するぞ」
「お、うぃっす」
さすがに発表が続くとなれば、少女たちもキラキラを収める。ノーヴェあ封筒に入っていたもう一枚の紙を開いて軽く眺めると、はじめと同じく淡々と言った。

「ライノ、予選一組、第一シード」
「ほーい」
「「「「おぉ〜」」」」
うなづいて答えたライノを見て、チビーズとディエチが尊敬するように声を上げた。アインハルトは声こそ挙げなかったが、張り詰めるように緊張した面持ちでライノを見る。

「さすがライノ先輩!」
「前回都市本戦優勝者!」
「いきなりエリートクラス……すごいです!」
「はっはっは。そうだろう、褒めろ褒めろ」
[調子に乗らないでくださいマスター]
「こふっ……はい」
キラキラした少女たちの目線に、ライノは胸をそらして自慢げに鼻を高くして、即座にその鼻を叩き折られる。
そんな様子に苦笑したノーヴェが、紙を見ながら言った。

「まぁ、お前は順当だな。男子の部にエクス
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