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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSURX其は天翔けて死報告げる凶風の化身なる者〜Chevaliel〜
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かしたのはイヴィリシリア。アースガルド四王族の一角、レアーナ王家の女王にして、風嵐系最強の魔術師。私は今、イヴ義姉様とシュヴァリエルの模擬戦を見学している。場所はセインテスト王領グラズヘイム大陸に在る闘技場。模擬戦をするには最適な遺跡だ。
で、イヴ義姉様とシュヴァリエルの模擬戦が行われている理由は、“戦天使ヴァルキリー”の実戦投入の日が近くなったため、各“ヴァルキリー”の最終調整を行っているからだ。特に念入りに調整するのはシュヴァリエルが隊長を務めるヘルヴォル隊。何故ならヘルヴォル隊は特攻部隊だからだ。真っ先に敵陣に突撃する彼らが、敵地のど真ん中で不調に陥ってはあまりにも可哀想だ。
「もう一戦! イヴィリシリア様、もう一戦お願いしまっす!」
不備が無い事を、私の恋人にして同じ“ヴァルキリー”開発者であるシェフィに報告している中、シュヴァリエルは再挑戦を申し出た。彼は負けず嫌いであるため、18戦全敗の大敗記録を叩き出していても諦めずにイヴ義姉様に挑戦し続ける。
「待って、もう疲れたわ。流石に魔力もカツカツ」
首をコキコキ鳴らすイヴ義姉様。シュヴァリエルを含めた“ヴァルキリー”は、“ノルニルシステム”が設置されている“ユグドラシル”最下層に在るノルンの泉から常に魔力供給を受ける仕様だ。だが、最強クラスの魔術師であろうと1人の人間の女性であるイヴ義姉様は、使えば当然魔力も枯渇する。いやそもそも18戦もシュヴァリエルと戦い続けられたイヴ義姉様はすでにとんでもないんだが。
「シュヴァリエル。私はもう疲労で戦えないけれど、そこに居る父君に相手をしてもらったら?」
“神剣ホヴズ”を俺へと向けるイヴ義姉様。シュヴァリエルは「あー、しょうがないっすね」と、やれやれと言った風に嘆息。ちょっと待て。父である私にその態度はどうだよ。いや、別に態度が不満じゃないが、今の何とも言えないつまらなさそうな表情にはちょっとカチンと来たぞ。
「あー、親父? 俺と一勝負、やってくれるか? や、俺は別にやんなくても良いんだけどさ。イヴィリシリア様が、やれ、って言ってるし」
「・・・フフフ。良いだろう。やってやろうじゃないか。ちょっと私を小馬鹿にしている息子に、父からの愛のお仕置きだ!」
観客席から闘技場の舞台へと降り立ち、“神槍グングニル”をシュヴァリエルに向かって突き出す。シュヴァリエルは私のやる気に冷や汗を流しつつも「お願いしゃす!」一礼して“メナス”を構えた。
「行くぞ、シュヴァリエル!」
「うっす、親父!」
私とシュヴァリエルの模擬戦は、当然私の勝利で終わった。戦闘プログラムは私が組んでいるんだ。当たり前すぎる。それを理解していながらも「悔しいぜ!」歯軋りするシュヴァリエル。
「俺、いつか親父や母さん、イヴィリ
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