暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSURX其は天翔けて死報告げる凶風の化身なる者〜Chevaliel〜
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もいいよ。でもそのおかげでアイリは今日、大好きなマイスターと再会できたんだからね』

『はっ! ・・・・・・さぁ、帰るがいい、アイリ。お前が望む場所へ』

シュヴァリエルが背を向ける。これで最後なんだね。だったらもう一度言うよ。

『ありがとう!』

『フンッ。・・・あぁ、そうだ。神器王に伝えろ。俺を殺せた褒美だ、もう1人の融合騎アギトは別のエグリゴリが有している、とな!』

アイリに振り返ったシュヴァリエルの表情はこれまでに見せたこともない、まるで幼い悪戯っ子のような無邪気な笑顔だった。

†††Sideアイリ⇒ルシリオン†††

真技が解除され、元の姿に戻ったシュヴァリエルはドサッと結晶の大地に墜落した。そんな奴から小さな少女が1人、光と共に出てきた。ようやく見つけることが出来た。

「アイリ!」

「っ! マイスター! マイスター!」

30cmほどの小さな体。背からは一対の白翼。真っ白な長髪。水色のツリ目。白いドレス。服装はともかく、彼女は間違いなくかつて共に過ごした家族にして戦友、アイリだ。アイリは涙を浮かべて俺の胸へと飛び込んで来たため、俺は“ホヴズ”を地面に突き刺して両手を空けた上で抱き止めた。

「お待たせ。迎えに来るのが遅くなった。怒ってもいいぞ?」

「ううん・・・! また逢えて・・・嬉しい、です・・・!」

涙が頬を伝いながらも満面の笑顔を浮かべてくれたアイリ。俺も笑顔を返したその時・・・

「勝手に俺との戦いを終わらせてんじゃねぇぇぇぇぇぇ!」

体を構築している魔力が霧散し始めているシュヴァリエルが突進して来た。俺はアイリを胸に庇いながら左手で“ホヴズ”を引き抜き、殲滅領域の砲撃で奴の両腕を消し飛ばす。

「シュヴァリエル!? なんで・・・!?」

「シュヴァリエル! イヴ義姉様からの手向けだッ!」

――お休みなさい、シュヴァリエル――

「「うおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!」」

――斬風――

切断力を上げる風の層を剣身に付加する魔術を発動して、最接近して来たシュヴァリエルの胸を“ホヴズ”で横一線に斬り払った。すれ違いざま、「俺の、負けだ」奴は自らの敗北を認めた。

・―・―・回想だ・―・―・

「だっはぁ! 全っ然勝てねぇ!」

背中からドサッと闘技場に倒れ込むシュヴァリエル。それと一緒に私特製の概念兵装・“極剣メナス”が派手な金属音を立てて同様に倒れた。

「当たり前よ、シュヴァリエル。風嵐系の戦天使(ヴァルキリー)の大半は私、イヴィリシリアの戦闘経験を基にして、ルシルとシェフィリスによって生み出されたんだもの。未来へ歩み続けている私が、過去の経験の化身である貴方に負ける通りはないわ」

シュヴァリエルを打ち負
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