第3章 リーザス陥落
第60話 森に住む少女
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ユーリは、軽くかなみの頭を撫でた。全てを知っているユーリだからこそ、自然とそう言っていたのだろう。
そして、いつもなら 志津香の踏み抜きが待っているのだが……、何か深い事情が、特にかなみに、何かがあると察した志津香は何も言わなかった。王家に仕えている忍者なのだから、聡明な志津香であれば、容易く連想出来たのだろう。
「むむ。だが、素早さなら へっぽこでも忍者なんだから、かなみの方が上だろ?」
「も、勿論よ!! 森に同化してるアレを何とか出来れば、きっと!」
「なら、ミスったら、お仕置きだからな! あの時は、ユーリに任せてしまったのが、失敗だった。今度はオレ様が、たっぷりとお仕置きをしてやろう! がははは!」
「だ、誰がよ! それに、ユーリさんは、私には なんにもしてない……助けてくれただけよっ……! ぁぅ///」
かなみは、そう力説をしているんだけど赤くなってしまう。……ランスの言葉を聞いて,もしも ユーリにお仕置きをされたら……、そうランスが言う様なお仕置きを連想させてしまって、そう言う意味でのお仕置きをされてしまえば? と考えてしまったのだ。
これまで、ランスの行為を間近で見てきたから……連想しやすかったのだろう。
「(……お? かなみは受け責めだったら、受け側だったのか?)」
「うひゃいっ!!?? み、ミリさん、何をっ!!」
「そんなかなみには、この強力媚薬(♂)を授けてやろう! 絶倫ユーリ、さいきょーってやつだ!」
「けけけ、結構ですっ!」
「はぁ……、ほんっと楽しんでるな? コイツは」
周囲に警戒はしつつ、フェリスもそのドタバタ劇場を見て、ふっ、と軽く笑っていた。
等のユーリは、ため息をして。
「とりあえず、志津香、頼むよ。さっさと進もう」
「……そうね」
「こらっ! オレ様を無視するんじゃない!」
「ら、ランス様……」
一行は、再び行動を開始した。
何度か逃げられはするものの、確実に彼女へと近づいていく事は出来ている。森と同化、溶け込むように 移動しているのだが、その木々を切り倒していけば、追えない事はないのだ。そして。
「グ、シツコイ……」
少女は、慌てている様で動揺が見て取れた。こんな簡単に追いかけて来るとは思ってもいなかった様だ。
「力押し、ってヤツだな。盛大な自然破壊とも」
「仕方ないでしょ? 追いかけるのには、やっぱり それがてっとりばやいから。私がやったら、燃やしちゃうし」
「それは勘弁だ」
志津香の言葉を訊いて、首を振るユーリ。火爆破やファイヤーレーザーを使って道を切り開いてしまえば、あっと言うまに燃え上がってしまって 大火事になってしまうのが目に見えているから。
「グ……、ドウシヨウ。モウ、村ノチカク、キタ
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