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東方喪戦苦〜堕罪編〜
〜新八幕〜獄王の名は伊達じゃない
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かる程度に突起したものが一つ見受けられた。その長く白い髪に隠れていて今まで気付かなかったのだ。

「???口を謹め」
その声は低く、だが少し枯れているような声、こんな言い方は変かもしれないが、その声に『感情』を当てはめるのならば憎悪。奴からはそれがひしひしと伝わってくる。

「後俺は男だ????」
刀を鞘に戻し、定位置に戻った。

獄「悪いねぇ、こいつたまにこう言う事するからさ、許してやってくれや」
そう俺に向かって言うと、赤い男に目を向けて合図した。

「俺の名は韋駄天???見ての通りの鬼だ」

自己紹介を終えると、今度は少年が自己紹介を始めた。

獄「何度も言ってるように、俺が獄王だ!」
胸に手をあて、誇らしげにそう言った。

「だから、本当の事言えって!獄王はどこだよ!俺には時間が無いの!分かる!?」
そう言うと少年は呆れた顔で言った。
獄「???そんなに言うなら試してみるか?」
途端、少年の目から邪気を感じた。

「急いでるって言ってんのになぁ??わかったよ」

獄「そこの兄さん、いや、新月狂夜!ただ見てるだけだと暇だろうし、韋駄天と相手してやってくれや
こいつはかなりの手練れだ、こいつがここに来たときは、俺一人で抑えるのに十年近くかかったっけな」

獄「韋駄天が戦うのは確か70年ぶりか?生前、人類最強と呼ばれた新月狂夜と、その昔狂気の武神と謳われた韋駄天、どっちが強いのかねぇ」
そう言って、少年はイタズラっぽく笑った。
『人類最強』その言葉を聞いて韋駄天は殺気だっていた。それとは裏腹に狂夜兄さんは呆気にとられていた
「えっ???俺別に暇なんかじゃ???」
兄さんが言い終える前に、兄さんは韋駄天と共にどこかえ消えてしまった。
獄「さぁ、これで二人っきり、タイマンができるぜ」

「俺にゃ時間が無いんだよ、さっさとやろうぜ」
後頭部を掻きながら気だるそうな顔で言う。

獄「あぁ、ちょっと待ってな」
そういって少年は瓢箪を取りだして口に運んで何かを飲みだした。
そして、飲み終わったかと思うと少年の身体が膨張し始め、次第に3m位にまで巨大化した。
そこから段々と形が整って行くーーーーーーーーーー

巨大な身体に、隆々とした筋肉、先程の阿形や吽形を軽く越えるような言い知れぬ威圧感。
肌の色はオレンジ色に染まっていき、爪は赤く、染まっていく。
額には黒々とした、角が天目掛け伸びていた。目はつり上がり、黒く染まっていき、瞳孔だけが赤く染まっていった。
手首に鎖を巻き、服は、まるで裂けたような物で、辛うじて左肩から腰までだけが繋がっていて、腰から下は
まるでスカートのようになっていた。
腰には鎖が巻いてあった。
獄「これが獄王本来の姿だ」
あの化け物から、痛いほどのプ
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