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妖精の守護者 〜the Guardian of fairy〜
妖精剣
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、簡単に折れてしまうわ」
おまけに、暴力的で胸も身長もない。そしてゴーレムに対して容赦ないハンパない、を付け足しておこう。
「リーゼはそれを望んでないみたいだけどな」
「そんなことないわ、あの子は」
「まあいいや、わかった」
「本当に? ずーーーーーっと一緒にいるって約束してくれる?」
「あーはいはい、約束約束。指きりでもするか?」
「ううん、いらない。ゼスを、信じているから」
シャルはそういって、素直な笑顔を俺に向けた。
どーしてこんな、得体の知れない奴を簡単に信用するのかねぇ……妹思いなのはいいことだが、それならまず、俺のようなゴーレムを近づけないほうが一番安全なわけだが。
「はい、これ。妖精剣――――アヴェルよ」
シャルは丁寧に包装された布から剣を取り出した。先ほどは柄の部分しか見えていなかったが、ようやく全体を見ることができる。
素人目に見ただけでもわかる。これは一般に普及してある代物とは別格だ。
シャルの母親の物であることから年代物であるにも関わらず、傷一つない。刀身はむしろ、透き通るような輝きを保っている。
俺はそれを慎重に受け取る。
――――ドクン。
何かの風景が俺の頭に流れた。突然の出来事で大切な商品……贈り物を落としそうになる。
何だ今の……建物、城? それに………この柄に描かれた紋章…………なんだか胸が焼きつくように痛い。
「ゼス? どうしたの? 凄い汗よ? 重かった?」
「俺はどんだけ貧弱なんだ。流石に剣くらい持てる」
これを持てなかったらシャルよりも劣るってことだろ。どうやらこいつは俺の力を舐めているような気がする。
ここは一つ、一家の大黒柱? である俺の力をみせてやらねば!
俺は勢い良く剣を引き抜き、一閃に辺りを薙ぎ払った。
「ど……どうだ、シャル? 様になっているだろう?」
「う……うん。手、震えているけどほんとに大丈夫?」
自慢じゃないが、釣竿より重いものは持ったことがない。
それにしても、凄く疲れるな。
やっぱり戦いなんてムリだな。それにこの剣……なんだか嫌な気分になる。さっさと売り払ってしまおう。
悪いな、シャル。一応、言い出した手前参加はするが、武器はハゲ親父からでもパクッてきたものにするとしよう。
「優勝して、なんて言わないから……あなたが頑張っている姿をリーゼに見せてあげて」
「毎日頑張っているんだけどねぇ」
俺はシャルの無垢な笑顔に多少の躊躇を覚えたが、目先の欲望に抗うことができないのだった。
「ハゲ親父、いい品がある。買ってくれ」
「てめぇ……性懲りもなくまた……ゴーレムには売りも買いもしねぇって言ってんだろ
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