1部分:第一章
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」
「それが急に倒れて癌って」
「有り得ないわよ」
「ですが現実に癌なのです」
医者は難しい顔でまた彼等に告げた。
「それももう」
「手遅れなのですか」
「そんな・・・・・・」
確かに田畑はいらないと思っていたが父親としては別だった。彼等も彼等なりに自分の父親を深く愛していたのである。子供として。
「後は。静かに過ごさせて下さい」
医者の言葉は最後通牒であった。
「もう」
「はい・・・・・・」
「わかりました」
最早医者のその言葉に頷くしかなかった。
「じゃあ後は」
「私達で」
賢作はそのまま入院し暫くして子供達を枕元に呼んだ。そうして小さくはなっているが確かな声でこう彼等に対して告げたのだった。
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