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ホウエン地方LOVEな俺がゲームの中に吸い込まれちゃった
覚悟こそ最強の矛
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何となく後者な気がする。俺と同じようにバトルが好きってんならまだわかるが、それとはまたどこか違う気がする。
まあ、名乗らないと進めてくれなさそうだし取り敢えずは……。
「俺は……ホウエン地方チャンピオン・ユウキ。かかって来いよ
フレア団ボス
(
フラダリ
)
」
──啖呵を切ろう。
「ふっそう来なくてはッ!」
そう言ってフラダリはボールを構える。その立ち振る舞いだけで奴が相当な強者だってことはわかった。ボールを握ってから相手に向かって突き出す、その一連の動作は流麗かつ強い意志によって戦いに臨む戦士のソレだ。
幾たびも修羅場をくぐってきたんだろう。構えから敵を圧倒するなんて流石悪の組織ボスってとこか。
「ただ、俺だってチャンピオンだ」
俺の経験じゃない。
俺
(
ユウキ
)
の身体に蓄積された経験が手を、足を、頭を勝手に動かしてくれる。
だから俺はゆっくりと相手の意向を待った。
暫しの逡巡の後、
フラダリが始めに繰り出したのはコジョンドだった。
そこそこの素早さを持つ格闘タイプ。とびひざげりにさえ気をつければ耐久力のないコジョンドを倒すことは容易だろう。
ーーさて、どいつに行ってもらうか。
さっき色々な意味で頑張って貰ったサマヨールは論外として、タイプ相性的に不利なボスゴ姐さん、もちろんさっき頑張って貰ったガッサ兄貴も休んで貰うとして……
「とっと……!?」
ポンッとモンスターボールが着弾。なんだぁ!?と思いつつ出てきたポケモンを見て、俺は絶句した。
「キノガッサ……兄貴」
なぜ……自分の意志で出てきたっていうのか?
『ガッサァ……』
サマヨールに翻訳してもらわなくても、さすがに意志は汲み取れた。たった一声だったがキノガッサの声には重みと、何より男気が満ち溢れていた。つまり、
「任せろって……いうのか?」
『ガーッサ』
そう言ってゆっくりと頷くキノガッサ。大方偽ハルカとのバトルの時に活躍出来なかったからここで挽回してやろうという男の意地か。まったく兄貴は本当に《漢》だぜ!
「ニキがそう言うのなら俺はお前に任せる」
ただ先のゲンガー戦でもう瀕死寸前なはず。どうするつもりなんだ……兄貴!
***
ユウキのキノガッサは一度誓ったことは曲げない。何故ならそれは彼の信念であり、生き様であったからだ。
ーー騎士道、武士道精神といっても差し支えない主への忠誠。
それが根元に眠る彼の本当の志。
『俺は、いや……正確には
俺
(
ユウキ
)
じゃない本当の
俺
(
・
)
はこの世界の外側から来た』
フレア団と初めて遭遇したあの発電所での彼の独白は、ユウキのポケモン全員に衝撃を与えた。キノガッサは勿論のこ
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