026話
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
メルヘヴンの命運をかけたウォーゲーム、それも遂に第6戦を迎えていた。以前の第2戦と同じ砂漠のフィールド、此処が今回の戦いの舞台となる。チェスの駒の先鋒は小太りな少女のようで、彼女はゆっくりと前へと歩み寄りARMを天へと投げた。
「な、なんだっ?」
数秒後、砂漠の大地に突き刺さったのは人間の顔のような装飾がされた巨大な剣。到底あの少女が振り回せるようなサイズではない、それだけの怪力を有しているという事なのだろうか。
「魔剣ダンタルシア、世界で一番美しいのは誰だと思う?」
『………貴方です、マスター』
「喋ったぞあれ?!」
言葉を放った事に驚くギンタ、どうやらあれはウェポンARMではなくガーディアンARMの一種であるようだ。剣の形をしたガーディアン、そう考えるのが自然という物だろう。
「じゃあ、あそこにいる不細工と私。どっちが可愛い…?」
「不細工……?誰が?」
不細工と口にする少女の指の先にいるのはスノウしかいない、スノウも一体誰に対して不細工といっているのか理解出来ていなかった。彼女自身自分の容姿はそれなりにいいと思っているし少なくとも不細工とは思っていないからだろう。実際に可憐な容姿だし。
『マスターに決まっています、あの女の子はブスです』
「っっ!!!!!私、一番に出るね!!文句ないね!!!」
「「あ、ありませ〜ん!!」」
「目、据わってたなスノウ………」
「ああ………ああいうドロシー一度だけ見たことある……」
余りの覇気っというか怒気で周囲の男性陣を圧倒し一番を勝ち取ると笑ってはいるが激怒しているスノウ。一番それに震えていたのはジークであった、理由としては以前自分の鳩尾に肘を入れた時のドロシーと酷く似ているからである。思わず鳩尾を押さえるのであった。
「第6戦、メル スノウ!チェスの駒 ビショップ三人衆の一人、エモキス!始め!」
始まった第一試合、少々不気味なエモキスとの戦いが始まった。エモキスはララランと口遊みながら一輪の花のようなARMを展開する。ジャックと同じようなネイチャーARM使いなのかと警戒するスノウだがエモキスの口から出たのは予想外の物、自分の運命を占うという物だった。
「ブサイク」
「いたぁ〜い!!!なにこれえ!!?」
エモキスが花びらを毟ると同時にスノウの髪の毛がかなりの痛みと共に数本抜けた。誰かに髪を引っ張られ同時に何本も抜かれているかのよう無い痛みが同時に何箇所にも現れる。女の命ともいえる髪を毟る攻撃、しかもかなり痛いのでいやらしすぎる。
「美人♪」
「いたたたたっ!!」
「ブサイク」
「いたたたたた!!!」
「………」
「如何したジーク」
「………髪、手入れ怠ったら将来的にあんな風にドンドン抜けていくのかなと思ってな」
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ