026話
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
……
『美しい………美しいですあの方々!!正に女神!妖精!!そのコンビですよマスターあr』
遂に嘘を言うことなく本音を爆発させたダンタルシア。そしてエモキスの一撃で粉々に砕け散る魔剣、そんな剣事など捨て置き更にお菓子の家を貪り始めるエモキス。
『それでは、私は命ぜられた事を全うする事にしましょう。スノウご命令をお願いします』
「うん!あいつを倒すよ!!!」
『承知っアクアニードルス!!』
水気が全く無い砂漠の大地。そんな大地の上に立つメルヘンなお菓子の家、その地面から間欠泉のような勢いで噴出す水の槍。家を砕きながら屋根を貫通し水が家全体に浸透していき、遂にバラバラに崩壊した。
「わ、私の………お菓子……の、家が………許せ、ないしぃいいいいいい!!!」
激昂しウンディーネへと疾走していくエモキス、そんな彼女に対するウンディーネ。手のひらに小さな水玉を作りそのまま顔全体を包み込んだ。如何に小さくともそれで人間の呼吸を止めるには容易い、そして水である為に外そうと足掻いても無駄。
『あんな人でも人は人、命の選択はさせて上げては如何ですか?』
「ウンディーネ………うん!ギプアップするなら手を叩きなさいエモキス!!」
このまま息を止められていては確実に死ぬ、ならば死ぬ前にギブアップすればいいと条件を提示するスノウ。だがエモキスはそれを聞いて逆にプライドを刺激された。自分はナイトに最も近いビショップ三人衆の一人、そんな自分があんな奴に慈悲をかけられている。なんと情けなく腹正しいことだろうか。
「エモキス!!」
「絶対、に、嫌だ……しぃ………!!」
水は徐々に大きくなっていき身体を全て飲み込むほどにまで肥大化した。それでも彼女は手を叩かずスノウへと向かって歩き始めた。最強のビショップの一人としてのプライドが彼女を駆り立てている、このままでは終わる事などできないと。だが意識は遠くなっていくばかり、これ以上歩く事など出来ないのにそれでも手を叩こうとしない。そして限界が来ようとした瞬間に水がはじけた。
「ウンディーネ……?貴方が?」
『ええ、あの方はきっと死ぬまで手を叩かなかったでしょう。だからその前に水を解きました』
「有難うねウンディーネ!」
『如何致しまして、それではスノウまた会いましょう』
アクセサリーへと戻っていくウンディーネを手で受け止め感謝の念を送るスノウ、そしてポズンのコールが響く。
「勝者、メル スノウ!!!」
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ