Fate/stay night
1123話
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よりも葛木の方がよっぽど上の違和感だぞ。完全に俺の予想だけど、多分こいつは聖杯戦争のかなり深いところまで関係していると思う』
『そんな……だって葛木先生は一般人なのよ!?』
『何らかのイレギュラーがあったとしたら? そもそも、アークエネミーとかいうイレギュラークラスの俺がいるんだぞ? 今更イレギュラーな事態が1つ2つあったとしても、そうおかしくはないと思わないか?』
『それは……』
言葉に詰まる凛だったが、綾子がそこに言葉を挟んでくる。
『それならさ、別にここで何があるかを考えてないで、柳洞寺に行ってみるってのは? もし何らかの異常があれば、多分向こうでも反応とかがあるんじゃないか?』
『うーん、確かにあそこが一級の霊地である以上は……そうね。今夜にでも行ってみましょうか。ああ、言っておくけど綾子は家で留守番よ』
『そりゃ当然だろ。あたしだって命は惜しいんだ。幾ら半サーヴァントになったし、身体能力が上がってそれを使いこなせるからって、戦闘とかが出来る訳じゃない。一応武芸の心得はあるけど、遠坂に聞いた話だと私がどうこう出来るようなレベルの話じゃないしな』
当然だと告げる綾子に、寧ろ俺は感心する。
普通であれば、人間以上の力を得た存在になったって舞い上がって暴走してもおかしくない。
実際、人間とは比べものにならない程の力を得たのだから。
だが綾子はそんな風になる事もなく、冷静に判断が出来ていた。
この違いは大きい。
元々の性格もあるんだろうが、やっぱり凛から話を聞いて魔術の存在を見せて貰ったのが大きいだろうな。
使い捨てに出来る程度の安い宝石を使った魔術を見せたって言ってたし。
『なら、今日の夜の予定は決まったな』
『……』
俺がそう言うと、何故か帰ってきたのは2人ともの沈黙。
『おい、どうした?』
『あのねぇ。何だってあんたは一々言い方が意味ありげなのよ。さっきの言い方だと、その……今夜も私と綾子があんたとそういう行為をするって風に聞こえるじゃない』
『そこまで深読みしなくてもいいだろ』
『えっと、ごめん。あたしも遠坂の意見に賛成』
どうやらそういう事らしい。
『言うまでもなく、俺が言ってるのは柳洞寺を調べるって話だからな。まぁ、凛と綾子がそれを希望するのなら、俺としては喜んで応じるけど』
『する訳ないでしょっ! 大体、昨日の今日でまだ異物感が私の中に残ってるってのに!』
『遠坂、遠坂。それだと身体が元に戻ったらアークに抱かれてもいいって言ってるから』
がーっと念話で叫んできた遠坂だったが、綾子のその突っ込みに顔を真っ赤に染めて下を向く。
魔術師として昨日俺とそういう行為をした時は、それこそ綾子と3人でやった時もここまで恥ずかしがってなかったのに…
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