外伝 シンフォギアG編
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ルナアタックから三ヶ月、二課は仮説本部として潜水艦を一隻手に入れそれを本部として改造していた。
「暖かいもの、どうぞミライちゃん」
と、あおいさん。
「暖かいものどうも。あおいさん」
ミライは今、本部である潜水艦の改造に追われていた。
「ルナアタック以降世界に向けて開示された櫻井理論。しかしそれはどの研究機関でもまだそこまでの成果を上げていないわ」
「どうしたんです?急に」
「だと言うのに、この船のオーバーテクノロジー振りはなんなのでしょうね?」
「ええっと…」
ミライは言葉に詰まった。
本部があんな事になってしまったのだ。ミライは本部の再建に際し、一切の自重をやめた。
櫻井理論というブラックボックスまがいの免罪符が有るのも大きい。今のご時勢なら少しぐらい不思議であろうと誰も理解できなくても追及を逃れやすからだ。
「あなたの持ってきたエネルギー供給基幹、完全一体で開放厳禁のブラックボックス、しかしてその実体は…」
誰にもわからないと続けようとしたあおい、だが…
「デュランダルですねぇ」
「そうなのっ!?」
まさか答えがあるとは思ってなかったあおいは驚いていた。
「あの時、あのルナアタックの時に喪失した事になっているデュランダルは実はこっそりわたしが回収していたんですよね」
デュランダルはあのカ・ディンギルのエネルギー源にされていた位、一度完全覚醒した完全聖遺物の放つエネルギーは際限が無い。魔法術式を用いた戦艦の動力源にはもってこいだった。
「ほ、本当に?」
「さて?正解は蓋を開けてみるまでは分りません、と言う事で」
今は物理障壁を張る装置の実働試験中で、もっと言えばパッシブ・イナーシャル・キャンセラーの最終調整中だった。
「スキニル、どう?」
ミライの近くに転がる端末から返事が聞こえた。
『P.I.Cシステムとの接続を確認。問題ありません』
「まさかミライちゃんが二課に入ってからずっと作っていたのがAIだったとはね、私もスキニルちゃんを初めて紹介されたときは驚いたものだわ」
スキニル。正式名称は『スキーズブラズニル』
北欧神話に登場する魔法の帆船の名前をいただいた、この船の制御を受け持つ人工知能だ。
人工知能の名前としてなずけたのだが、いつの間にかこの仮説本部の名称になってしまっていた。
スキニルへの命令系統の第一位は風鳴弦十郎。二位は二課の管制メインスタッフ。三位以下が現場担当となっていて、艦内出入以外の権限が無い。
「これだけオーバーテクノロジーを詰め込んでおいて、武装は従来のものだけ。戦う力はこの船には不要と言う事かしら?」
「それも有りますが、そっちを弄るとなるとフレ
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