外伝 シンフォギアG編
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から放たれた黒い球体に向かって跳躍、渾身の力で右手を突き出した。
「やぁっ!」
「響っ!?」
突き出した右手は黒い塊をほんの少しだけ射線軸をずらす事に成功。ギリギリのところで洋上へと消えていった。
「響っ!」
駆け寄るミライ。
「へいき、へっちゃら」
「どこかへっちゃらなものかっ!その右手っ…」
響の右手は血を流し、肉はえぐれ骨が見えていた。だが…
「響、それ…いつから…」
「たはは…実は結構前からなんだよね…」
ミライの見ている前でその傷が見る見るふさがっていった。
「それはまさか…でも…」
「今はそんな事を言っている場合じゃないよ、ミライちゃん。アイツを何とかしないと…もう一発さっきのが来たら街がっ…」
と、話をそらされ追及を中断された。
しかし、幸いな事に第二射のチャージはまだ行われていない。撃てないのか、それとも…
「二人とも、無事かっ!」
「なんだよアイツは、ちょっと見ないうちにでっかくなっちまって」
翼とクリスが駆け寄った。どうやらノイズの拘束からはのがれ、クリスは気絶から立ち直ったようだ。
「しかも…あれ…」
響の言うその先に、今も巨大化を続けているネフィリムの周りに無数の小さなネフィリムが現われた。
「どれだけ居ようと、倒すまでだっ」
「ちょ、まてよ!」
「わたしもっ」
翼とクリスが先に駆け、響も接敵する。
戦いと同時にようやくミライは結界術式を起動。ネフィリムごと位相空間へと閉じ込めた。
「これは?」
「なになに、何なの?」
「こいつは、いつかの…」
「知っているのか、雪音」
「あたしがアイツに初めて会ったときも使ってやがった。現実世界に何の影響も与えない位相空間、そんな感じのヤツだよ」
と翼の問いに答えるクリス。
「良く分からないけど…」
響はいつもの感じだ。
「つまりは、全力でやって構わないって事だなっ」
翼は結果だけ分れば良しとギアの出力を上げていった。
歌われる歌は三人のトリオ。そのハーモニーの重なり合いがシンフォギアの出力を限界まで高めていく。
振るわれる拳、振るう刀、撃ち出される銃弾は確かに敵を打ち砕いてはいたが…
「か、かてぇっ!」
最初にグチったのはクリス。
「わっわわわっ!」
「ノイズとは違いシンフォギアが必殺にならないからかっ!」
慌てる響と冷静に対処している翼。だが両者とも焦りが見える。
ノイズは位相差障壁を中和してしまえば本体そのものは脆い。しかし…
「これ、木で出来てますよっ!」
響が拳で打ち砕いた化け物が木片となって飛び散った。
「どいてっ!
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