外伝 シンフォギアG編
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本…
「たぁーーーーっ!」
響は臆さずに拳を振るうが…
ドンッ衝撃波が突き抜ける拳はしっかりとネフィリムに届いた。しかし、その体を揺らすのみに留まった。
それどころか…
ドクン…ドクン…
響の胸から黒いものが噴出する。
「共鳴っ!?」
「ううううぁああああああっ!」
触れた右手からネフィリムに共鳴するかのように響が暴走する。
「響っ!」
冗談じゃない。今響が暴走なんてされたらっ!
ノイズなんかに構ってられない…
ミライは歌うのを止めた。
ミライの場合、ギアの出力を高める為に歌っていたわけじゃない。
むしろ逆だ。
歌でギアの出力を抑えていたのだ。
「フォニックゲイン、急速上昇…これは、完全聖遺物起動時なみですっ」
と翼のヘッドギアから本部のあおいさんの驚愕の声が聞こえた。
「そんな、ミライっ」
ギアが黒く染まり、凶暴性が増していく。
それに呼応するように腰のバーニアが変形、尻尾を模し始めた。
「はぁ…はぁ…いきますっ」
四本ほどで一応の変形が終了すると、その尻尾がバッと蓮の花の様に開き、中から幾つもの飛針が撒き散らされる。
ダダダダダッ
ばら撒かれた飛針にあたりのノイズは一気に殲滅させられた。
「だが、状況はこちらが優位っ」
にやりとネフィリムを盾に笑うウェル博士。
「響ーっ!」
ガッと地面を蹴ると高速でネフィリムに接近、取り込まれそうになっている響を分捕るように抱きかかえると距離を取った。
「響、響っ!」
「ううううううっ!」
ミライのデコピン。
「あうっ…いたいよぉ…ミライちゃぁん」
ミライのデコピンで黒化の解けた響だが、腰のバーニアが二本の尻尾の様に伸びていた。
拳の先も肉食獣の爪のように鋭い。
「わわっ!?何このかっこうっ!?」
「響はあのネフィリムに取り込まれそうになっていたから、その影響じゃないかな」
「そうだ、ネフィリムは…」
ネフィリムは腕を取り込んだ後、いっそう巨大化し、尻尾が生え、凶々しさを増した。
目は赤く染まり、瞳孔は波紋を描き三つ巴の勾玉が浮かんでいる。
「…写輪…眼」
ポツリと呟くミライ。その表情は今まで出一番険しい。
「え、何?」
「グラアアアアアアアァァァッァァアっ!!」
開いたアギトの口先に黒い球体が収束された。
「あははははっ!やれ、ネフィリーーーームっ!」
『高エネルギーのフォニックゲイン、放たれれば都市の壊滅は免れません』
ヘッドギアの奥であおいさんの焦る声が響く。
「させませんっ!」
響は気合を入れて言い放つとネフィリムの口
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