外伝 シンフォギアG編
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「おまえも泣いてんじゃねぇか…あれ、おかしいな……」
と頬を触るクリス。
「なんだ、これ…あたしも…ないて…?」
パラパラパラと空にヘリコプターが飛んでくる。
二課の面々が捜索に加わったのだろう。
程なくしてミライは無事に回収された。
だがその体は…
…
…
…
ピッピッピと二課のメディカルルームに心電図の音だけが響く。
ベッドの腕には長い髪をそのままに寝かされている人物が一人。
その人物の傍に見守るように鎮痛の面持ちを浮かべている少女が居る。
「やはりここに居たのか、響」
「毎日毎日飽きもせずよくも通えるものだよ」
自動ドアをスライドさせてメディカルルームに入ってきたのは翼とクリスだ。
「翼さん、クリスちゃん…」
さらにもう一度後ろの自動ドアがスライドする。
入ってきたのは花瓶に花を生けた未来だ。
「未来…」
コトリと花瓶を窓において響のそばに行く未来。
「ミライ、まだ起きないの?」
「うん…まだ、起きない…」
「そっか…」
四人が四人とも表情が曇る。
それはミライの現状に有った。
無事に発見されたミライは急ぎ二課でメディカルチェックを受ける事になったのだが…
「性別が転換している?」
弦十郎によって告げられた言葉に集まった響達は混乱の言葉を発した。
「バイタル、アウフヴァッヘン波形からも彼女…彼がミライちゃんである事はゆるぎない事実、なのですが…」
と言って言葉を濁すあおい。
「つまり、男のシンボルが付いていて、胸のふくらみがなくなっているって事だっ」
「なっ!?」
「っ…」
「っふ……!」
「あうあ…」
弦十郎の明け透けな言葉に響たちが赤面する。
「それと…」
と提示されたミライの体の詳細データ。
「これは?」
「ミライくんの体の内情だ」
それは胸の聖遺物から放たれる波動に最適化され、骨格すらシンフォギアによって形成され普通の骨ではなくなっているミライの姿だ。
「細胞も遺伝子レベルで既に人間と言っていいか…今のミライくんは血の一滴すら他者には毒足りえるだろう」
「そんな…」
そしてもう一枚提示される。
「これは?」
問いかけるのは響だ。
「これは響くんのスキャニングデータだ」
「わたしの?」
「似てるな…」
と翼。
「ああ。完全融合者であるミライくん。そのデータに限りなく近い。いや、変化の途中と考えていいだろう」
胸のガングニールの破片からのフィードバックが体内を侵食していた。
「まさか、響も…」
「遺伝子変異は既に観測されている
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