月下に咲く薔薇 14.
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け注意をし、ダイ・ガードが腕のパーツを換装する。
ネット射出機能を持つ、フィンガーネットアームだ。
『捕獲用ネットなら、ダイ・ガードにもあるんだぜ!!』
赤木の声に合わせパーツが射出されれば、次の瞬間には、ブルダモンの全身をゲッター1のサブマシンガンが見舞う。
Dフォルトを無効化し、ネットが次元獣を包み込んだ。
不自由さに苛立つ最後の1頭は、合体をし直したゲッター3が大雪山おろしの要領で岬の外へと高く投げ上げる。
『海の中なら、俺の独壇場だと思ったんだがな!』
水中適応の高い機体が他にもある事は、面白くないのか、はたまた頼もしくて愉快なのか。口調と声の一致しない武蔵が、一旦合体を解除し、沈みゆく敵を追いながら海の中へと消えていった。
その間、落下中のブルダモンには空中を舞うメサイア各機から、容赦なくミサイルが撃ち込まれる。
『そうですか。海に向かって投げればよろしいのですね』
ニアが、何かを納得した。
ダイグレンの長い両腕がライノダモンを掴み上げると、まさかと驚く程の力で目一杯空中へと放り上げる。
ブリッジにいるダヤッカが気を利かせているのだと思う。次第に小さくなるライノダモンの巨体に、ダイグレンの胸から2本の光が当てられた。
まだ小さくなる。まだ、だ。
拳程度の大きさになっても、硬直した次元獣は重力に逆らい星空を目指し続けていた。
流石にやりすぎだと皆が呆れた頃、ロックオンのデュナメスとティエリアのヴァーチェ、そして戦闘機に変形したミシェルのメサイアが、未だに落下を開始しないライノダモンを追って垂直に滑走路を離れる。
3機は、全て長距離攻撃機だ。
『どう見たって海送りじゃないだろ。いっそ、月まで飛ばすつもりか?』ロックオンがデュナメスとライノダモンの相対速度を合わせれば、『この速度とライノダモンの重量では無理だ』と、ティエリアが真面目に返す。
『推定月齢十三日前後。こんな月の下で撃つなら、次元獣じゃなく女の子のハートがいいんだけど、な』
余裕さえ醸し出すミシェルが、機をバトロイドに変形させ狙撃の準備にかかった。
ライノダモンの体が、空中で静止する。
垂直上昇を中断した次元獣の体は、飛行能力を持たない存在として最高点からのゼロ加速を始めた。
衝突をも辞さず、地上に向かって。
まず、ライフルを構えたミシェルのメサイアが、下方からトリガーを引く。
多色光を放つDフォルトを貫いて、ライノダモンの太い胴体に実弾が1発ヒットした。
途端に、怒声が轟く。
痛みを訴える悲痛な声には程遠い。空の敵、地上の敵、そしてバトルキャンプを破壊したい衝動から迸る恫喝の叫びだ。
『そうはいくか。バトルキャンプはやらせねぇ!』
ロックオンのデュナメスも空中で狙撃体制に入り、敵の加速度を読む
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