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『珍』守府へ、ようこそ
○○三 はじめての建造
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も然程高くない。少し奥に進むと、エレベーターのような機械が置いてある。
隣には、タッチパネルの台。

「お、おーい。妖精さん?」

提督がそう言うと、妖精さん達は一斉に立ち止まり、ダンボール箱をその場に置いて、敬礼をした。

「わぁお… 建造ってどうやるの?」

一番近くにいた妖精さんに、しゃがんでそう聞くと、言葉すら話さないが、身体全体を使って、奥の機械を指した。

「偉いねぇ。頑張ってください、妖精さん達」

表情は変えない妖精さんだったが、ほんのり頬を赤く染めたのだった。

先ほどの乙女妖精さんに教えられた奥に向かうと、目の前に置かれた機械に驚きを隠せなくなった提督。
隣に置いてあるパネルに手をつけると、画面が表情され、資材の表示が出る。

「だからなんでこう妙にハイテクかね」

ゲームの中だからか、と自問自答を済ませて画面操作に取り掛かる。

燃料、弾薬、鋼材、ボーキサイトの数量、開発資材の数量を決め、建造と表記されたパネルをタッチする簡単なお仕事。

「オール三十…… ここはキリのいいオール百でいきましょうか」

建造パネルをタッチすると、隣のエレベーターのような大きな機械の上部分に時間が表示される。
01:00:00
一時間、と。

建造時間を見終えると、せっせこ駆け回る妖精さんを抜けて建造室から出る。
目の前で立っていた電に、

「お勤めご苦労様なのです!」

と、言われ、少しばかり照れる提督。

「あ、司令官さん! 任務(クエスト)の『はじめての建造』にチェックを入れてないのでクリアになってないなのです!」

チュートリアルの罠である。

「え、言ってよ… 先に…」


まぁ、いいや。と提督は思ったのだろう、嫌な顔は見せずに電を見て笑った。

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