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ホウエン地方LOVEな俺がゲームの中に吸い込まれちゃった
相対する者
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フォクシー頼んだ!』
バトルが始まった。女子男子の二人組の様だが、クセロシキ(無線相手の部下)を相手取るのは男子。その間に女子は先へ進んだ。
いい作戦だ……と敵ながらフラダリは賞賛を送る。彼は良いことは良い、悪いことは悪いとキッパリ断ぜられる人間なのだ。
「さて、あの子たちが此処へたどり着けるかは別だが……たどり着けたとしてもまだ時間がかかる。……君の『彼』とどちらが早いかな」
『ユウキ、来なかったら後でどうなるかワカッテルノカシラネ』
「…………では待つことにしよう」
ふふふふふふふ。
とゴーストタイプな笑いを続けるハルカに女の怖さというものを感じ目を背けた。
「……さて暇つぶしがてらに話でもしようか」
少しの間を置いて、切り替えるようにフラダリは言った。
「なに?」
「君は国際警察から私たちのことをどうきいている?」
「どうって……カロス地方の悪の組織としか」
「では君は《フレア団》を観察し、私達の目的はどんなものだと思った?」
明確に『フレア団』とフラダリが口にしたのは初めてだ。自分で認めたのだと知覚すると同時、相手が一大組織のボスだということを改めて認識する。
「お金……?」
「ああ……それは表向きだな。私の目的は別にある」
ゆっくりと手を掲げる。
「君は人間の本質は善であるか、悪であるかどちらだと思うかね」
問いかける。
「これはある学者の言葉だ。君はどう考える」
有名な問いだ。
人間の本質は『善』なのか『悪』なのか。あまり勉強が得意でないハルカにだって考えたことがある。ただ、意味が深すぎてどちらにも決めることが出来なかったと記憶していた。今改めて考えても結論などでない。大昔から人々が論じ合って来た題なのだ。一介の子供にまともな答えを期待されても困る。
だからハルカは、
「人間の本質は悪だと思う。だって……
フラダリ
(
悪いことしてる人
)
が目の前にいるんだもん」
精一杯の皮肉を持ってこう返した。
「そうか……」
フラダリはどこか遠くを見つめながら、一言だけそう呟いた。
「じゃあ聞くけど……」
その表情の裏に何か得体の知れないものが隠れている気がして、ハルカは言葉を紡ぐ。
「あなたは……どっちを信じてるの?」
フラダリがハルカへ向き直った。視線を交わす。
フラダリの瞳は何かを躊躇う様に揺れていた。
「私は……────」
その時だった。
「ぬおおおおおおおおおおおおおお」
「クロバッッ!」
通路からクセロシキとその手持ちのクロバットが飛んできた。
彼は壁にぶつかった衝撃で激しく咳き込みながら息を落ち着ける。その必
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