ドキドキ・リュウゼツランド 後編
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シェリアには大事な借りがあるからだ。
俺はシェリアの背中で合わせていた手を離して魔法の体勢を解く。
「凍れ!!」
「てめぇが凍れ!!」
下の方からリオンくんとグレイさんの言い争う声が聞こえる。あんな男同士で抱き合って・・・一部の女子が見たら喜びそうな光景だな。
「レオンはドキドキしてないのかな?」コソッ
シェリアは1人で何かを呟いている。どうしたんだこいつ、本当に調子悪いんじゃないのか?
「おい、お前さっきから大丈夫なのか?ヤバイならそう言えば―――」
俺がなんとかするぞ、と言おうとしたとき、
「「うおおおおおおお!!」
下から雄叫びが聞こえてくる。それと同時に水温がかなり低下したことに気づいたが前の方で何が起きているのかシェリアがブラインドになっていて確認できない。
「なんだ?」
俺はシェリアを動かし前が見えるようにする。そこにはあるものが迫ってきていた。
氷の波が俺たちに迫ってきていた。
「なっ!?」
「きゃっ!!」
氷なら俺が本来なんとでもすることができる。だけど気づくのが遅すぎたために何も対応ができない。
「「うわっ!!」」
押し寄せてきた氷の波は俺とシェリアを飲み込み、さらに上方へとかけ上っていった。
シリルside
「シリル・・・なんか寒くない?」
「俺もそう思う」
トロイアをかけてもらって元通りになり再び沈黙になっていた俺とウェンディ。しかし突然の水温の変化で2人共赤かった顔は少し青くなっている。
バキバキバキバキ
下から嫌な音が聞こえてきたそちらに視線を動かす俺とウェンディ。そこには氷の波が迫ってきていた。
「「ええっ!?」」
氷の波は俺たちはおろか、リュウゼツランド全域へと広がりプールから一転、スケートリンクのようは辺り一面銀世界が出来上がる。
「グレイか!?何しやがんだ!!」
リュウゼツランドに来ていた全ての人が凍ったのかと思っていたが、ナツさんだけは難を逃れていたらしく氷の上に乗っている。
「うごっ!!」
ナツさんは氷の上で足を滑らせ頭を打ち付ける。
「ば・・・バカ野郎・・・プールを凍らす奴が・・・あるかぁ!!」
ナツさんはすぐに立ち上がると左の拳に炎を纏い、互いを凍らせあっていたグレイさんとリオンさんへと飛ぶ。
「ナツ!!ダメだってば!!」
ルーシィさんの叫び声。しかしそれは間に合うこともなく、ナツさんの拳は放たれそして・・・
ドカーン
リュウゼツランド全体を爆発させた
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