第七話「大陸の猛者」
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反則勝ちしようとしたじゃないか!?」
そこから、一夏がキレて怒鳴ってきた。
「で、でも! あちらだって空を飛んだではないですの!?」
「え、ああ……それは」
俺がどう言い訳を言えばいいのか纏っているところに、ある説明が挟んできた。
「鎖火さんの機体は、ブラックボックスなどが多い機体なのです。政府が送った男性専用のISは、世界初の最先端の技術を駆使して開発されたものなので、海外から技術が漏れぬよう最低限の移動操縦以外は厳重にプロテクトされております。しかし、今回は鎖火さんのIS適性能力が大幅に上昇して専用機にかけられたプロテクトが強制解除されてしまったのだと思います」
と、俺の前に弥生が出てきて説明した。当然嘘だけど。だが、それ相応の理由だと俺は思う。
彼女のおかげで、周囲はどうにか納得してもらえたようだ。しかし、セシリアは……
「納得がいきませんわ!? 男だからって、あの形はIS独自のパワードスーツではございませんことよ!?」
「お、落ち着けよ?」
俺は興奮気味のセシリアにそう言う。
「当り前です! 男ですよ? 男なんぞが、あんな得体のしれないISを駆ってイギリスの代表候補生であるこの私に……」
「凝りてねぇようだな? コイツ!!」
一夏はセシリアに再び言い返す。しかし、これ以上やったら喧嘩が酷くなる。
「ああ! もう!! 二人ともやめろって!?」
原因である俺が、二人を止めに入る。
「一夏も落ち着け! セシリアも、これ以上食いつかないでくれ!? クラス代表の座が欲しいなら、俺が辞退して譲るから」
「いいえ! 私はそれ以前に……」
と、セシリアはさらに激怒しそうになるが、
「セシリアちゃん? おいたは、めっ」
弥生の御札がセシリアの額に張られた。すると、セシリアは寝息を立てて動かなうくなった。
「しばらく落ち着かせることが必要ですね?」
もうすぐ授業が始まるしこのままの状態ではセシリアは集中できないとみた。
「あ、織斑先生? セシリアさん、具合が悪いようなので保健室へ連れていきますね?」
弥生は、タイミングよく教室に入ってきた千冬に一言いうと、彼女はセシリアを担いで教室を後にした。
――弥生のおかげで助かった……けど、あの御札ってどうやって作ってんだろ?
まるで漫画や映画に出てくるようなアイテムだ。もしかして本物……?
*
セシリアはこのあとも保健室のベッドから起き上がることはなかった。弥生の話によると、明日の朝までには起きないらしい……
さて、学校が終わってようやく夕食の時間だ。IS学園は全寮制なので、夕飯も学食で日替わりランチを食べることになる。
俺と一夏、そして弥生の三名は共に学食で夕飯を食べていた。
「そういえば……隣の二組に転校生が来たらしいですよ?」
食事中、一夏はふと小耳に挟んだ情
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