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RSリベリオン・セイヴァ―
第七話「大陸の猛者」
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男が二人もいるというのに平然と言い返す。
――チッ! またISかよ……?
所詮、この小娘もISに毒牙をかけられた女の一人だろ? 
数十分後、ようやく学園の事務室までたどり着いた三人は、それぞれの書類を受付係に見せた。
「入校許可書?」
受付の女性は怪訝な目つきで二人の青年を見る。しかし、この書類は識別の機器を使用しても正真正銘の本物であるたがめに入校を許可するよりほかなかった。
「これ、お願いします!」
と、次に少女は入学許可書を受付嬢に見せる。少女が女性で、しかも学園の制服を着ている以上、前者よりも怪しまれることはなかった。
「一年二組へ行かれますか?」
少女の向かうべきクラスは二組である。すると、少女はとっさに「クラス代表生」の話を持ち掛けた。
「あの〜? もう、クラス代表の人は決まってるんですか?」
「ええ……一週間前にもう」
「ふ〜ん? じゃあ……代わってもらうこととかできますか?」
「えっ?」
受付嬢は首を傾げた。
「……」
そんな、少女の図々しい聞きいれを太智は見過ごさずに見ていた。
「太智、行くぞぉ?」
後ろから清二が呼んでいた。
「ああ……」

セシリアとの決戦の後、俺はクラス代表を余儀なくされてしまった。やれやれ、代表者になった以上、学級委員としての役割や、クラス代表戦とかにも出なくちゃいけないからこの先が思いやられるな……?
ちなみに今現在、一組はクラス中で俺をクラス代表としての祝い? を、してくれていた。
しかし、祝いというよりもただ「おめでとう!」と、一言だけ言っただけで後はセシリアにどう勝ったのかを問い詰めてくるのが主体だ。
「ねぇ! 狼さんは、どうやってセシリアさんに勝てたの? それとも、セシリアさんの機体にトラブルとかあったのかな?」
「でも、トラブルだったら、あんな墜落のしかたはないよ?」
「だよね……そもそも、狼さんが持ってるあのISって、何だか別の物っぽいように見えるな〜?」
――ギクッ!?
やっぱり、RSをISに見立てるには無理があるのか? いや、説明次第によれば何とか誤魔化せそうだが、それ相応の話術が俺にはないため、苦笑いするしかなかった。
「まぁ? 私は、代表候補生ですもの。わざと負けたのは当然ですわ?」
と、質問攻めの中からドサクサに紛れてセシリアが割りこんできた。どうやら、負けても懲りていないようだ。
「やっぱりそうだよね? だって、狼さんと戦った相手は代表候補生なんだもん!」
セシリアの一言で周囲の女子たちも賛同する。
――全く、呆れるぜ……
人ってものは、性格を変えるのが一番難しいんだ。変えようと心がけても、今の性格が癖になってしまうから中々抜け出せないでいる。
「何だよ! 地上戦限定で戦う条件だったのに、そっちは負けそうになると空を飛んで
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