第七話「大陸の猛者」
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の正門前に一人の少女が仁王立ちしていた。
大きなツインテールと、それに似合わない小柄な背丈はまるで中学生か、下手をすれば小学生かと見間違える様子だった。
「もう……! なによここ? ディズニーランドよりもバカでかいんじゃないの!?」
受付の事務室を探そうとするも、なかなか目当ての場所は見つかりそうになかったが……
「ったく! ただっ広い場所だぜここは……」
「全く、どんだけ税金を無駄遣いすれば気がすむのやら……」
突如、少女の前に二人の青年が現れ、何食わぬ顔で彼女の前を横切っていた。一人は細長い体系の青年で、もう一人目は前者とは対照的に大柄で太った青年であった。
――怪しい……
そう察知した少女は、つかさず二人を呼び止める。
「ちょっと! アンタたち!?」
「ん?」
大柄な青年はゆっくりと振り向いた。そこには、ツインテールの小さい女の子が仁王立ちしていた。
「どうししたんだい?」
「アンタたち、何しにIS学園まで来たの? まさか……」
「許可書は持っている。そう言うお前こそ年幾つだ?」
と、細い青年が許可書を見せつけながらそう尋ねた。
「アタシはこれでも15よ!? ここの制服着てるのがわからないの!?」
癪に障ったのか、少女は機嫌を悪くしてしまう。
「……じゃあ、どうして外にいるんだ? 今の時間だと授業中だろ?」
「転校してきたのよ? そういうアンタたちは?」
「俺たちも、ここに用があってな?」
「……ねぇ? もしかして、事務室とか寄る?」
「ん? ああ……」
少女の問いかけに細い青年こと、 等幻太智は頷いた。
「じゃあ、一緒に付いてってもいいでしょ? アタシも、ここに来たはいいけど……迷子になっちゃってさ?」
「そうなんだ? それは災難だね? じゃあ、一緒に行こうか?」
と、大柄な青年こと 飛電清二が少女の同行を受け入れた。
二人の青年は、突然呼び止められた少女を連れて事務室へと向かう。そんな中、太智はふと前を歩く少女にこう尋ねた。
「お前……チャイニーズか?」
「ええ、そうよ?」
その質問に、少女は何食わぬ顔で平然と答えた。
「へぇ? 日本語とか上手だね?」
清二もつかさず言う。
「まぁね? 小学生のころ、日本にすんでたから……」
「中国からの転校生か……今時の中国も大変だろうに?」
大智は、少女の出身地である中国の状況を口にした。確かに、大半の在日外国人は中国や韓国人までが大半である。それは、前回説明した通りであるが、内乱や貧富の差が激しさを増し、中にはテロ活動まで目立ちつつあるために治安を求めて日本へ移住してくる人たちも少なくはない。
「そうね? 最近は男共がデモや内乱を起こしたりしてウザったるいけど、ISで適当に片づけたら、しばらくは大人しくなるものよ?」
そう彼女は、後ろに
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