第七話「大陸の猛者」
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来る。問題は……
「空は……飛べるのか?」
何度も失敗した飛行……でも、これは従来のRSなら普通のできるらしい。
……案の定、一夏は何食わぬ顔で空を飛びやがった! 何でだろ? ちょっとだけ俺は彼に嫉妬の目を向けてしまった……
「スゲー! 本当に飛んでる!?」
一夏は興奮して自由自在に大空を飛び回った。勿論、IS初心者である人間があんなに自由な飛行ができるはずがないと、女子たちは歓声を上げる。
「よし、じゃあ俺も……」
俺も、彼に続いて空を飛んだ。勿論、セシリア戦以来、零は何度も空を飛べるようになった。今では無意識に考えなくても空が飛べるようになる。
「一夏、RSの基本半分は空中戦だ。今後もそれが主体になるかもしれない」
上空に浮上したまま俺は一夏に説明する。
「安心しろ。RSは、装着者の思うように体が動ける。お前が動きたいように動けばいい」
「あ、ああ……」
ギクシャクしながらも、一夏は周囲を自由自在に動き回った。
「じゃあ、そろそろ的当てと行くぜ?」
俺は、掌に持つ球体の機器を起動させた。すると、周囲にISのシルエットを思わせるホログラムを展開される。これらのホログラムは、撃ってくる映像や斬りかかる映像もあるため、それに当たればダメージを喰らうという仕掛けになる。まぁ、相手がRSではなくISならダメージはそれほどくらっても大破はしないし、訓練だから何度でも出来る。
「このぉ!」
三十分経過した。一夏は、そこそこな動きでISの的を切り裂いていく。もしかすると、俺よりも上手いかも……
すると、調子に乗りだした一夏はこう言いだす。
「今度は、狼さんが稽古つけてくださいよ?」
「え、つまり……俺とやれって?」
「いいじゃないですか?」
「……」
互いの刃は、RSの防御機能はISよりかは低いものの、攻撃力はずば抜けているため、RS同士の訓練を行うのであれば、双方に与えあうダメージは2発程度までが限界だ。それ以上の攻撃はプロテクトがかけられるため、装着者のRSは拒否反応を起こして強制解除される。
「ライフは2つまでだ。いいか?」
「はい、いいっスよ?」
真っ先に先手を打ったのは一夏だった。しかし、零を装着する俺は一夏の攻撃を難なく受け止める。RSを装着してからというもの、俺の反射神経はこう言う場面では良くなる。
「このっ!」
引き続いて一夏は何度も白夜を振りかざしながら打ち込んでくる。しかし、俺もこのままでは終わらない。
「ッ!」
零の二刀が、白夜の攻撃を弾き返した。一夏は少し後ろへよろめいてしまう。
「まだまだ!」
空中戦を主体に一夏と俺は剣を交え、チャンバラを繰り広げた。その光景を目に地上の女子たちは目が釘付けであり、一方のセシリアは嫉妬の目を隠せずにいた。
*
人気の少なくなった夕暮れ時、IS学園
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