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デュラララ!! cross,world≠異世界の狂者達の宴
立場逆転
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使える物はなんでも使うよ。
例え――――骸の山を積み上げてもね。
折原 臨也は携帯の電源を入れた。
ぶつぶつと独り言を呟きつつ彼は愚痴った。
―――――あぁ、俺の知らない。
――――――俺の知らない…………可能性。
――――――――巫山戯るな、糞野郎ども。
人を支配する側の人間だった彼は抜かれた。抜かされたのだ。
優位な者は不利な状況を知らない。当然だ、優位な人間は不利な人間の心境を知らず生きている。知らないのも当然だ。でも、その状況はノミ蟲野郎の考え方を変える《きっかけ》となった。
ドンッ。
歩行者とぶつかった。
臨也の完全な不注意だ。
満面な笑みで謝ろうと振り返ると―――――――。
「やっと会えたな、折原 臨也」
聞き覚えのある声だった。
――――――知ってる様な声だな。でも、誰だ?
てかさぁ、この感じだとアチラさんは態とぶつかってきたって感じじゃん。
俺に恨みを持ってる奴か。俺の命を狙ってる奴か…………意味合い的に変わんないねぇー。
まぁ、カマをかけてみるか。
「あのー。ごめん、俺って君と会った事有るかな?」
「会った事有るかな? その調子だと貴様、忘れたな」
「忘れた? 何を?」
フードを深く被った少年は右手で右目を隠し告げた。
「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる」
知ってる、知ってるぞ。
「貴様は―――――――」
知ってる。知ってる。知ってる。知ってる。
「――――――――死」
思い出した。
「ノミ蟲ッ野郎!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
直後、折原 臨也は宙を舞った。
脳裏を過ぎった記憶の断片は痛みと引換に消え去り彼は地面に叩き付けられた。
「あぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
青年は満面な笑顔で。
最高の笑顔で。
すっきり感を表した最高の満面な笑顔で。
「初めてだ―――なぁ、臨也くんよぉー」
隣で引きつった笑顔で上条 当麻はその現場を見届ける。
助けようと一瞬思ったよ。でも、助けられないよ。
善意の問題じゃない。人間の深層心理だ、不可解な心境だ、曖昧な俺の思考回路の問題だ!
「すっかりするぜー。あぁーすっかりした」
一度に大量のニコチンを摂取したニコチン中毒者の様に。
「初めてじゃねぇか? 俺がお前をぶん殴るなんてよー」
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