Fate/stay night
1122話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
『全く……本当なら今は学校に行くよりもアークエネミーのスキルについて検証とかしたいのに』
『そう言うなって、遠坂。アークの件に関しては学校が終わってからでも何とか出来るんだろ? それよりも、学校に物騒な結界があるってのは本当なのか?』
『本当よ。多分……確証はまだないけど、多分ライダーか……それともいるとすればキャスターの仕業でしょうね』
『俺がアークエネミーで召喚された結果、どのサーヴァントが外れたのか。まだ全部のサーヴァントを確認した訳じゃないから、何とも言えないけどな』
学校へと向かって歩きながら、俺、凛、綾子の3人は念話を使って話していた。
……そう、本来は俺と凛の間でしか出来ない筈の念話だったが、半サーヴァントとなって俺とパスを繋いだ綾子も自然と使えるようになっていた。
『けど、正直もしライダーがあの結界を仕掛けたんだとしても、出来れば今日は戦いたくないわね』
凛のその言葉に、思わず驚く。
普段であれば好戦的……というのはちょっと言い過ぎかもしれないが、今行われているのが聖杯戦争であると理解しているだけに、自分から戦いを避けるような真似は決してしないんだが。
あるいは俺がもっと弱いサーヴァントであれば話は別だったかもしれないが、俺のステータスはあのバーサーカーをも上回るし、対英雄というスキルもある。
そして何より、今朝……正確には昨夜寝る前に解放された念動力というスキル。
複数のスキルが組み込まれているそのスキルは、見た目的にはそれ程派手な訳ではないが、最上級の感知系スキルだと言ってもいい。
格闘と念動力を組み合わせた戦闘は、非常に強力だと言ってもいいだろう。
そんな状況なのに……
『凛が戦闘を避けるなんて言うのはちょっと意外だったな』
『あー……あたしも遠坂の気持ちは分かる。ちょっと今日激しく動くのは厳しいだろうな』
『綾子?』
2人揃って戦闘を避けるというのに、目を見開く。
まぁ、どのみち綾子は戦闘にはなるべく参加しない方向で話が進んでいたから、おかしくはないのかもしれないけど……
『……あんたのせいでしょ』
ボソッと呟く凛の声が聞こえてきたが、心当たりのない俺としては首を傾げざるを得ない。
『何を言ってるんだ?』
『だから! 私が戦えないのも、綾子がああいう風に言ってるのも、あんたのせいでしょうが!』
『いや、だから何で俺のせいになるんだ?』
『あ・ん・た・が! 昨日、私の処女を奪ったせいで! まだ異物感があって動きにくいのよ!』
がーっと念話で叫んでくる凛の言葉に、俺は思わず綾子の方へと視線を向ける。
するとそこでは、綾子が顔を赤く染めて視線を逸らしているのが見えた。
『その、うん。あたしも遠坂と同じで、まだちょっと異物
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ