Fate/stay night
1122話
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い訳だし、更に綾子と親しくなったのは昨夜だしな。
「女怪ってのは……凛の事か?」
「む、すまぬ。不躾であったな。遠坂とは色々と相性が悪いのだ」
へぇ。ミスパーフェクトと言われているだけに、生徒全員に好かれているものかと思ってたんだけど、嫌っている奴もいるんだな。
まぁ、その辺は当然か。
万人に好かれるような奴なんて有り得ないしな。
「とにかく、衛宮はともかく間桐は来てないのか……参ったな」
「間桐に何か用事でも?」
「ああ。ちょっと話しておきたい事があったんだけど……まぁ、いい。衛宮が来たら俺が尋ねてきたって話しておいてくれないか? 出来れば俺のクラスまで来てくれると助かる」
「ふむ、承った」
そう言葉を交わし、その場を立ち去ろうとした……その時。
明確な何かとは言えないが、確実な何か。それを目の前にいる男から感じた。
それも悪意……とまではいかないが、間違いなく危険だろう何か。
何をもってそれを感じたのかは理解出来る。
多分……いや、間違いなく今朝使用出来るようになった念動力だろう。
その中の直感が働いていると見るべきか。
ともあれ、この男に何かがあるのは理解した。
けど、今この状況で俺が何か出来る筈もない。
もしもここで何か聖杯戦争に関わるだろう騒動が起きれば、それは間違いなくここにいる無関係の一般人を皆巻き込む事になるのだから。
となると……まずは、凛に報告した方がいいな。
「じゃあ、頼む。……ああ、そう言えば名前を言ってなかったな。俺はアークだ。そっちは?」
「む? これは無礼を。柳洞一成と申す。あの女怪には色々と思うところがあれど、アークとは仲良くしたいものだ」
「どういう関係かは分からないけど、あれでも俺の大家だ。あまり悪く言うのは止めて欲しいな」
「確かに。これは失礼をした」
ペコリと頭を下げる柳洞。
自分の非を認めれば素直に頭を下げるか。
いい奴ではあるけど……こいつの何に俺は違和感を抱いたんだ?
そんな風に考えながら、そろそろHRの時間が近い事もあって、俺は教室へと戻っていくのだった。
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