Fate/stay night
1122話
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だな、私の名前も口にしていたな。うん? その辺り、どうなっているのかしっかりと聞かせて貰えないか?」
そんなやり取りをしている2人に呆れながらも、教室の時計を見るとまだ朝のHRにはそれなりに余裕がある。
『凛、綾子、ちょっと2-Cに行ってくる。ワカメも衛宮も同じクラスだったんだよな?』
『ええ、そうだけど……アークエネミーだけでいいの?』
『別に戦う訳じゃないしな。それにワカメがいた場合、綾子の姿を見せるのも色々と不味いだろうし。あいつが学校に来ているかどうかだけは確認しておきたい。この結界の件もあるしな』
『悪いな、アーク。あたしのせいで迷惑を掛けて』
『気にするな。どのみち昨日の時点でワカメがライダーのマスターだというのを知る事が出来た以上、衛宮と同様にその行動に関しては把握しておくに越した事はないからな』
短く念話で言葉を交わし、教室を出て行く。
その際に蒔寺が助けを求める視線を友人2人だけではなく、俺の方にも向けてきたが……当然それに関わる筈もなく、スルーする。
今のあの2人に絡まれるとか、自殺行為でしかない。
それに、何だかんだと昨日の件で色々と恥ずかしいものを感じているのも事実なんだろう。
俺と視線が合うと、すぐに逸らすというのが何回かあった。
そういう照れ隠しをしている中で、ああいう風にからかわれればどうなるかというのは、想像するも難しくはない。
えっと、2-Cは……ここだな。
クラスの中を覗くけど、衛宮の姿もワカメの姿もない。
うーん、ワカメはともかく衛宮の場合は昨日も普通にセイバーを連れずに学校に来てたんだから、今日も来ててもいいと思うんだが。
誰かに聞くか?
そんな風に考えていると、後ろから声を掛けられる。
「む、済まぬがそこにいられると教室に入る事が出来ん。少しどいて貰ってもいいだろうか?」
「っと、ああ、悪い悪い」
確かにこうしてクラスの中を覗いていれば邪魔でしかないか。
そんな風に思いながら場所を譲ると、そこにいたのは眼鏡を掛けた生真面目そうな男だった。
「済まぬな」
「いや、それよりもちょっと聞きたいんだが、衛宮とワカメは来てないのか?」
「む? 衛宮はともかく、ワカメ?」
「ああ、違った。えっと……何て言ったか。確か……そう、間桐だ。間桐慎二。その2人を探してるんだけど」
「衛宮は来ているが、間桐は知らぬな。……うん? お主、確か……」
俺の顔を見て首を傾げていた男は、何かに気が付いたかのように目を見開く。
「お主、確かアークとかいう転校生!? あの女怪の知り合いか!」
女怪? と首を傾げるが、誰の事を言っているのかはすぐに分かった。
そもそも、俺と親しい女なんて凛と綾子しかいな
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