第3章 リーザス陥落
第58話 守りたい者、譲れない想い
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たお兄ちゃん関係の恋の悩みっ?)」
「うぇっ!?」
「ん? どうした?」
「い、いえっ! なんでも無いですよ??」
「うん、何でもないよー。お兄ちゃん!」
「??」
いつの間にか、かなみの傍にはヒトミがいて、何かを話していた。勿論、ユーリには聞こえない声の大きさで。
その後も、楽しそうな女子トークが続いているのだった。……途中で志津香も加わって。
「えっと、清十郎さんも問題なさそうでしたよ。先ほど、色々と食事を出しに行ってきました」
「そうか、今回、アイツには世話になってるからな。直接礼を言っておくか」
「止めときなさい。たぶん、ユーリ自身が礼を言われた時に返す様な答えが返ってくるだけだから。言うなら、コレからも頼む。の方が良いと思うわよ」
志津香がそう答えていた。
付き合いは短いが、清十郎の性質を大体把握している様だ。……彼は、ユーリと同等クラスの戦闘狂なのだ。
「……まぁ、そうだな。そう言えば、他の抵抗軍の皆はどうしたんだ? アリオスやユランの姿は見えないが」
ユーリは次に抵抗軍の事を聞いた。
この町の解放が迅速に達成できたのは、彼らの裏支援があったからこそだと思えるから。労いの言葉をと、バレスも言っていたのだが。
「あ、あの人たちは、別の町に向かいましたよ。なんでも、アリオスさんを慕う人達が、彼に救出を求めたから、それに答えに行くと言い残してます」
「……あいつ等だけでか? それは幾らなんでも無茶だろ?」
「はい……。私もそう思います。でも、話によれば問題ないとの事で、こちらの方は、ユーリさんや清十郎さんに任せると言ってました。……彼はユーリさんが解放軍の要だ、って判っていた様ですね」
「……たく。一言でも言ってくれれば良いものを」
ユーリはそうは思っていたのだが、そこまで心配はしてなかった。
あの男は……、絶対に死なないと確信しているからだ。……あの男が、勇者である限り。
「場所はポルトガルと言ってました」
「……東の果てか。手伝いに行くよりも、彼らの腕を信じて、さっさと本拠地を叩く方が良いな」
ユーリの言葉にマリアが答える。
「彼ら抵抗軍だけど、少しずつ、規模を大きくしていくから、心配ない。今の兵力だけで良いと言っていたわ。ユランも申し分ない実力だしね。寧ろ別れちゃったのが痛手って思うくらいの実力者……こっちも大変だけど、少しくらいまわそうか? って思ったんだけど……、アリオスさんもユランさんも必要ないって言ってて」
「……強気な彼女なら言いそうだな」
ユーリは軽くため息を吐くと、改めて決めた。
『進路変更は申し立てず、彼らを信じて、こちらはリ
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