プロローグ
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動に駆られた。
会ってみたい、悪魔達の常識を感じてみたい。それは私にとって未知だからだ。
だが、そんな事は到底有り得ないだろう…これはおそらく妄想だ所詮、幻想でしかない
ゆえに飽いて、飽き続けている。つまらない…あぁ、何故総てが既知に見えてしまうのだろうか
ああ、だが総てに飽いていながら…興味を持った男がいたな
彼の名は兵藤 一誠夢の中での私程…とはいかないが
変態の少年だ。そして、私の一つ下の後輩だ。この感覚は懐かしいように感じた。
まるで、夢の中の私がドイツにいた時に出会った…
金髪金眼のゲシュタポの長官と出会ったときの感覚だ。
彼の名は思い出せんがね…だが、『ラインハルト・トリスタン・オイゲン・ハイドリヒ』と
いう名の軍人の名を聞くと、どうも懐かしい感覚に誘われる。
まるで、彼と友であったかのような感覚に…もしかすると…
彼が夢の中で出会ったゲシュタポの長官なのかもしれぬと今では思っている。
今は彼、兵藤 一誠は中学三年であろう。
彼がここに、駒王学園に来てくれることを願ってしまっている。
いや、彼は必然と、ここにやって来るだろう。何故かはわからん、だが確信が持てるのだ。
彼はここに来ると。そして、私に未知なるものを教えてくれるのかもしれんと。
それまでは…私は傍観者でいようと思う。それこそが私の役目だと思うからだ。
これも何故かはわからん。だが、本能的にそうしようとしか思えんのだ。
「――え。…聞いているのかしら?」
おや、となりの少女が話しかけてきたようだ
「ぬ。何か用かね?リアス・グレモリー嬢」
「あら、やっぱり聞いていなかったのね」
リアス・グレモリー嬢はムスッと頬を膨らませて、私の方を見る。
ああ、そんな顔をするなそんな顔をすれば――
「おい!また煉のやつ…」
「いいなぁ…リアスさん」
「ケッ、お似合いのカップルってか…!」
ほら、この通り。クラスの注目を浴びてしまうではないか。
ふむ、とりあえず、不機嫌になっている彼女に謝罪をせねばな
「すまない。何せ、飽いているものでな、
こうして小説を読み暇つぶしをする事さえ―飽いてしまっているのだ」
「貴方は、いつもそればっかりね」
呆れたように言うリアス嬢、そう私と彼女はこんな話を何度もしているのだ
私でなくとも、彼女もおそらく飽きてきているだろう
無理もない、この会話を週に二回程度はやっているのだからな
そして、彼女の言った事は当然だ。ゆえにこう返そう
「然り。私は常に飽いているのだよ。リアス嬢?
君は既知感、というものを知っているかね?」
「既知感…確か一度も体験していないのに、体験して
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