4部分:第四章
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した。思わず辺りを見回す。
「またあの声」
だが誰もいない。いる筈もない。今このアパートの部屋にいるのは彼女と敦だけである。しかも風呂場にいるのは。他に誰かいる筈もないのだ。
「見せたい」
また聞こえてきた。今度は聞き間違えようがなかった。確かに彼女以外の誰かが声を発していた。それを認めるしかない状況であった。
「誰なの!?」
誰もいない筈なのに。声だけが聞こえる。あまりにも異様なものがそこにはあった。
誰もいないのがわかっていても辺りを見回す。そしてまた声が聞こえてきた。
「見せたい」
耳を澄ませる。それは下の方から聞こえてきていた。
「見せたい」
そしてまた。慌てて下に目をやる。それは泡がまだ残っている自分の脚、腿の内側にあった。隠れていたのだ。
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