4部分:第四章
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して敦に声をかけた。
「まあ何かわかったし」
「そうだな、こっちはこっちで楽しくやるか」
「泳ぎ教えてよ」
「って陽子ちゃん泳げるじゃない」
「バタフライよ、私あれできないのよ」
「そうだったっけ」
「上手くはね。だから教えて」
「わかったよ、それじゃあ」
「ええ」
二人はバタフライだけでなく他のことも教わっていた。そしてプールの中で楽しい時間を過ごしていた。それが終わりアパートに帰る頃にはもう疲れ果てていたが心地よい疲れであった。
「部屋に帰ったらどうする?」
敦は車を運転しながら陽子に尋ねてきた。
「そうね」
陽子はそれに応えて口を開いた。
「まずは夕食は」
「途中で食べないか?疲れてるしさ」
「じゃあそれでいいわ」
「ラーメンか何かでも」
「ハンバーガーにしない。何でもいいけど」
「ファミレスは昼に行ったしな」
「それ以外なら何でもいいわよ」
こう断る。
「じゃあ適当なところで」
「ええ」
「そして家に帰ったら」
「水着は洗濯機に入れてね。それで」
「御風呂に入って?」
「シャワーだけね。それでもう寝ましょう」
「ビールは・・・・・・もういいか」
敦はこう言って諦めた。
「昨日あれだけ飲んだし」
「飲み過ぎると太るからな、あれも」
「太った私は嫌でしょ」
「まあね」
陽子の言葉に応えてにこりと笑った。だが車を運転しているので彼女の方には振り向きはしない。そうした分別はちゃんとあったのである。
「陽子ちゃんだって嫌だろうし」
「ええ、嫌よ」
彼女もそれを認めた。
「太る位なら最初から飲まないわよ」
「あまり、ね」
実は陽子は酒好きである。それもビールや甘いカクテルが好きだ。一緒にソーセージや脂っこいものがあると尚更いい。だから太る要素はあるのだが彼女はそれには自分も気をつけているのである。
「まあ気を着けるのはいいことさ。健康の為にもね」
「そうよね」
「じゃあ今日はこのまま食べてそのまま帰って」
「シャワー浴びて寝ましょう」
「うん」
二人は適当に夕食を済ませて部屋に帰った。まず敦がシャワーを浴びた。次は陽子の番だった。
陽子は服を脱ぎ風呂場に入る。そして湯を出しながら今日のことを考えていた。
「楽しかったけど何か引っ掛かることがあったわね」
あの声のことだ。高校生の声だとはわかったが。
「何だったのかしら。見せたいだなんて」
その声が。昨日ここでも聞こえたのを思い出した。やはり気になる。
だが考えてもどうしようもない。シャワーで身体を濡らし洗いはじめる。髪を洗い、次には身体だ。スポンジにバスタオルをつける。上から下へと洗っていく。その時またあの声が聞こえてきた。
「見せたい」
「!?」
陽子がその声にギョッと
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