第三十三話 上村中尉!ディオラマも芸術だ!!その十二
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「さあ、東部戦線だ」
「ドイツ軍もソ連軍も作ってやるぜ」
「タミヤ十六分の一シリーズも使うぜ」
「遠慮なくな」
「フルスクラッチもな」
「どんどん作ってやるぜ」
こう話してだ、二人で東部戦線の戦車戦をディオラマにしていく、そして。
瞬もだ、上村と共に作っていた。そのディオラマは。
「では中尉、私はですね」
「大将はプラモをお作り下さい」
上村は瞬に自分も手を動かしながら答えた。
「まずは」
「スピットファイアやメッサーシュミットをですね」
「そしてスツーカも」
どれも二次大戦中の航空機である、スピットファイアはイギリス軍の、メッサーシュミット109はそれぞれドイツ軍の戦闘機でありスツーカはドイツ軍の爆撃機だ。
「お願いします」
「そして中尉は」
「私は街を作ります」
見れば上村は街を作っていた、その街は。
ところどころが破壊されていて煙も出て燃え上がってもいる、爆撃を受けたロンドンだ。
そのロンドンを作りつつだ、彼は瞬に言う。
「この様にして」
「わかりました、では私は」
「まずはプラモデルを作り」
「そしてですね」
「塗装もお願いします」
それもというのだ。
「私はまずはディオラマを作っていきますので」
「おい、凄いな」
「ああ、かなりな」
ここでだ、観衆は上村が作るディオラマを見て話した。
「爆撃受けたロンドンか」
「すげえ忠実に再現してるな」
「煙や火まで作ってるぞ」
「紙粘土でな」
「しかも人のフィギュアや鉄道まで作るか」
「あの人凄いぜ」
上村の作るディオラマのあまりもの精巧さに驚愕していた。
「プラ魂なんてものじゃねえ」
「超プラ魂だ」
「プラ魂を超えたプラ魂」
「まさにそれだ」
「あれが上村中尉のプラモ道か」
「すげえ、凄いにも程があるぜ」
観衆は彼のその素晴らしい腕に脱帽していた、だが。
上村はその自身への感嘆の言葉に心を乱されることなく作っていった。そしてロンドンの街をそこにいる人達まで作り上げて。
今度は瞬が作り塗装までした航空機達をその上に飾りだした。その飾り方はというと。
上にハンモックを置いてそこから吊るす、高さはそれぞれまちまちにしていた。
それを見てだ、観衆達も視聴者も唖然となった。
「そうきたか!」
「上にハンモック敷いてか!」
「プラモはその上から吊るして」
「それでディオラマにするなんてな」
「見事!」
唸っての言葉だった。
「これが日帝衆一のプラモの達人か!」
「ディオラマ作成の天才の腕か!」
「これは凄い!」
「そうそう出来ることじゃない!」
「まさに超プラ魂だ!」
「中尉、お見事です」
共に作る瞬もだ、上村に唸って言った。
「この様にされるとは」
「ディ
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