第三十三話 上村中尉!ディオラマも芸術だ!!その十一
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「しかしそこがです」
「完全版では収録されていますね」
「その話も御覧になって頂ければ幸いです」
「そういうことで読者の方宜しくお願いします」
瞬からも言う、前に長い髪と細い顔に鋭い目、ダイナミックプロ的の悪役的な顔立ちでも紳士な間仁藤さんである。
その間仁藤さんの審判を受けてだ、勝負ははじまった。
「では時間は三時間、それぞれのチームでディオラマを作成し」
「あそこにいる審査員の判定でか」
「得点の多い方が勝ちか」
ジャスティスカイザーの二人はここで審査員達が並んで座っている場所を見た、審査員は合わせて二十人いる。全員プラモ狂四郎だのプラ魂大作だのの主人公にそっくりに見えないこともない。
「コロコロやボンボンの漫画みたいにか」
「審査はしっかりしてるんだな」
「まあそういう漫画じゃ審査員は絶対に公平だからな」
「モレノとは違ってな」
「当たり前だ、誰が不正なんかするか」
「俺達を馬鹿にするな」
その審査員の人達が抗議してきた。
「幾ら御前等でも審査は公平だからな」
「プラモの出来だけを見る、絶対に」
「俺達をモレノなんかと一緒にするな」
「ジャンパイアとも違うぞ」
巨人贔屓の審判達のことだ。特定のチームを贔屓する輩なぞ審判ではない。
「出来だけを見る」
「プラモとディオラマだけのな」
「まあそうじゃないとな」
「勝負が成り立たないからな」
二人もそれで納得した。
「作品としてもな」
「審判役は絶対に公平でないとな」
「だから安心しろ」
「御前等のディオラマの出来次第だ」
「わかったらさっさと作れ」
「見てやるからな」
「よし、じゃあ勝つか」
「やってやるぜ」
二人はこう言ってだ、早速。
プラモとそれを作る用具に塗料、それにディオラマの道具を全て出した。その作るディオラマはというと。
「作るのは戦車だ」
「東部戦線でいくぜ」
「極寒の雪原で戦うドイツ軍とソ連軍」
「今から作るぜ」
その戦車達はというと。
「ティーゲルにパンテル、Tー34」
「スターリン戦車も作るぜ」
「ヤクトティーゲルも作るか」
「ガールズ&パンツァーみたいにな」
黒百合学園とプラウダ学園の対決であろうか。
「俺達のディオラマの腕見せてやる」
「プラ魂って奴をな」
完全にこの漫画の主人公チームになりきっていた。
「特大、五メートル四方でな」
「塗料も紙粘土もふんだんに使うか」
「ディオラマではけちるな」
「必要なものはな」
金も道具もだ。
「さもないといいディオラマは出来ないからな」
「ディオラマは漢の趣味だ」
男ではない、女性が行ってもいい趣味だ。即ち漢の心を持つ者が心から楽しむ趣味がディオラマだというのだ。
「金なんか気にするな」
「必要なもの
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