第3章 リーザス陥落
第57話 レッドの町の戦い・決着
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位に連撃を放つ。如何に、洗脳されているとは言え、人間の身体。超人となった訳ではないのだ。顎を打てば脳も揺れる。みぞおちを叩けば動きも止まる。
だが……。
「……見事」
「………!」
リック・アディスンは立ち、構えていた。
それは、洗脳されているから、ではなく……恐らく誇りの為。あのバレス将軍やエクス将軍、ハウレーンからも感じた、一将としての誇りだ。リーザスを守れなかった無念、その想いも載せている様だ。
「……死神。次で最後だ。全力で戦えないのは心苦しいと思うが、今回は甘んじて認めろ。……まだ、その闘志に、心に武人としての誇りが残っているのなら」
「っ……!」
その言葉にリックの目に一瞬だけ、正気に戻ったかの様な色に変わっていた。だが、直ぐに目の色は失われる。……だが、その顔は笑っていた。
突きの構えのリック。
そして、ユーリは刀を鞘に収めた。……抜刀術の構え。
「ふっ……向こうもそろそろ終わりか、そしてこっちも」
清十郎は、ボウとリョクの2人の攻撃を捌きながらも戦況を見ていた。はじめこそは、集中していたため、無理だったが、今は体力の消耗 手傷を負わせた事も重なり余裕も生まれた。2対1でここまで圧倒された事を認めたくない様だった。
そして、ランスの方は。
「がははは! べろべろべろー!」
「こらぁぁぁぁぁ!!! メナドになんて事すんのよっ!!」
マウントポジションを取ったランスは、メナドと呼ばれた女戦士の顔に迫っていた。それを止めようとかなみが加わっている。
正直な所、メナドの実力もかなりのものだ。ランスの力だけでは無傷で、とは行かなかった。そこにかなみが加わって攻撃を続けたのだ。無傷で拘束、無力化する為に、それが今の状態をうむのは、かなみにとっては誤算だったのだろう。
「てりゃあ!!」
「おらぁぁ!!」
「せいっ!!」
トマトとラン、そしてミリも所々負傷はしているようだが問題なさそうだ。
そして、志津香も大体片付いた所で。
「……炎の矢」
「ぎゃああっ! コラ!! 何をするのだ! 志津香!!」
「あら、ごめんなさい。敵を狙ってたんだけど」
「ら、ランス様、まえ、前をっ!」
炎の矢に炙られて、ランスは思わずマウントポジションを解除してしまった。そのせいで、メナドは自由になり、槍を構えてランスに向かったが……。
「メナドっ!」
“どっ!!”
かなみは、素早く手刀を首筋に当てた。正確に当てたその一撃は、メナドを昏倒させる事に成功した様だ。
「……っと」
崩れ落ちる彼女を背負うかなみ。無傷は無理だった。彼女も所々負傷はあるものの、大事には至らない様だ。
「……かなみ、アイツが操
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