暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第57話 レッドの町の戦い・決着
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トは最強ですかねー!」
「コラ、明らかに俺らは雑魚専門だっただろ? あんまり前に出すぎると、火傷するぞ」

 ミリは、トマトの肩を掴む。
 あのぶたバンバラは、問題ないと思えるが、その後ろに控えている男の異常さに、ミリは気づいた様だ。

「……良い判断だミリ。……アイツは魔人。間違いない」
「……だよな? 1人だけ明らかに違うんだ。嫌にでも目に付く」

 髪をかき分けながら、こちらを見据えている金髪の男を見てミリはそう呟いた。

『……魔人アイゼル。あの娘と同じだな』

 ……何処からともなく声が聞こえる。心に響いてくる。聞こえているのは恐らく自分だけだろう。

「(……やはりか。……ホーネット)」

 ユーリは、少し俯かせていたが、だが前を向いた。

 まだこれから……いや、ここからが本番だからだ。

「ぶーぶー!! そんな事を言ってられるのも今のうちぶー! 昔はヘルマン帝国最強の拳法家と言われた私の力を見せてあげようぶー! ……よいしょっぶー」

 フレッチャーは、醜く太った体をゆすって向かってきた。……どうやら自力で動けたようだ。あの椅子に座ったまま、何もできずに終わるものだと思っていたのだが。

「……あれがさっきの2人の師か? にわかに信じがたい」
「ああ見えても本当に大した男だったらしい。……聞いた話だから実際にどうか? と言われても答えられんがな。……あの姿を見たら説得力に欠ける」

 ユーリと清十郎は、そう呟く。そして、隣のランスも。

「醜いぶたバンバラは即刻処刑だ! オレ様のメナドちゃんをいい様にしていたかと思うと無性に殺したくなるわ!」
「誰がランスのよっ!!」

 しまいにはかなみは、手裏剣投げつけ様としてるし。……シィルに何とか止められてたけど。

「ぶーぶー!! 30年ぶりに、大陸一と呼ばれた武をみるがいい!」
「ぶーぶーうるさいわ! それに、なんだ、大陸一のぶー? そりゃお前みたいなぶたはそこらにはいないだろうな! がははは! いい加減人間の言葉を喋れ!」
「武だぶーーーー!! 人間だぶーーー!! 死ねぇぇぇ!!!」

 最終的に、皆いい加減相手にムカついているのはランスと同じようで。

「……何枚にオロしてやろうか?」
「止めてください。……あんなの食べたくないです」
「目にゴミだわ……。さっさと丸焼きにするわよ」
「トマトも同感ですかねー! 志津香さんには、ヴェリー・ヴェルダン以上の焼き加減で頼むですかねー!」
「……あはは」

 女性陣も完全に臨戦態勢で……。勿論、ユーリや清十郎も。

 その後の結末は勿論……。

“ずばっ!ずどんっ!!ぼごっ!!ずばばっ!!ちゅどぉぉぉんっ!!”
「ぶひーーーーー!!!! か、身体が動
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