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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
Episode of Tabasa 臆病者-オリヴァン-part2/必殺の魔法
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スクウェアクラスの力と言うメッキがはがれた今の彼はただのドットメイジ。トライアングルクラスであるタバサとキュルケの敵などではなかった。タバサが軽く杖を振るって発せられた風に、いともたやすくオリヴァンの杖は壁に叩き落とされた。
「う、うぅ…」
また、僕は他人にこうして屈しているだけか?負けるのか?嫌だ…こんな奴らに、僕の気持ちなんかわかりもしないで馬鹿にしてくる奴らなんかに!!
「何しているんだ!早くこいつらを消してしまえ!」
追い詰められた彼は二人を排除するように命じるが、対するペガ星人は顔をしかめていた。そんな眼で睨まれている意味がわからず、一瞬固まったオリヴァンだが、次の瞬間ペガ星人が壁のスイッチを押すと、オリヴァンに向けて、円盤内に設置されていた装置からレーザーが飛び出し、オリヴァンの足を貫いた。
「ぎゃああああああああああああ!!!」
「「!!」」
「お坊ちゃま!」
「うぅ…痛い…痛いよぉ…」
さっきまでの虚勢も霧散し、オリヴァンは情けなく顔をぐしゃぐしゃにして床の上を転がっていた。それを、まるでごみのようなものを見る目で見下ろすペガ星人が口を開いた。
「一つ勘違いしているようだから教えよう。君は私以上の立場にいると勘違いしているようだが…はっきり言おう。
君は私の…『ただのモルモット』だ。それもできそこないのね。あくまで君と手を組んだのは、たまたま目に付いた君を手駒として操ろうとしただけ。誰でも良かったのさ。敢えて洗脳しないままでいたのは、君には操って私に近づくものを排除するだけの力どころか、逆らう勇気もこれっぽっちも無かったのが目に見えたからだ。だったら、せめて捨て駒、一時の身代わりとして使ってやろうと思っただけのこと。さっき、君の魔法の代役としてくれたあの3人のメイジのようにね」
「う…うあ…」
オリヴァンの表情が、だんだんと恐怖に歪んでいく。
「それにメイジの実験サンプルならもう目の前に二人いる。この二人はなかなかの才能の持ち主だ。捕らえて研究すれば、面白いものをみることができるやもしれん。よって君は用済みだ。手駒でなくなった以上、私のことを知ってしまった者を生かしておくわけにもいかん」
「た、助け……」
「ち!」
こんな奴だが、目の前で殺されるもの目覚めが悪いし、任務における保護対象者だ。一瞬の躊躇いこそあったが、キュルケ、そしてタバサはオリヴァンを救おうと杖を振るおうとするが、詠唱が間に合わない。
思わず、オリヴァンは自身の頭を両手で覆った。

しかしそのときだった。オリヴァンは自分がわずかに宙に浮かぶ感覚を覚えた。


その理由は、アネットだった。彼女が咄嗟に動き、自分を突き飛ばしたのだ。


結果、オリヴァンは自分が突き飛ばされた直後に放たれたペガ星人の装置のビームから逃れることはで
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