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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
Episode of Tabasa 臆病者-オリヴァン-part2/必殺の魔法
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では見られない種族。それに、あれだけの数の人間の洗脳…ギアスの魔法では限界がある」
タバサは偶然なのか、確実さも持ち合わせた予測を立てる。
「ほう、それくらいは理解していたのか。案外馬鹿にできないものだ。この世界の人間も。
なら改めて…私はペガ星人だ。最も、今から死ぬか、我が手駒となるだけの君たちが知る必要は無いがね」
ペガ星人は邪魔をされていることに不快な思いを抱きつつも、素直にタバサの洞察眼を評価する。
「そ、そうだ!いくら僕の魔法の正体がわかったからって、僕たちの前に敵は無いんだ!そうだろペガ!」
一方で洗脳されているはずなのに、オリヴァンはたじろぎ、それを隠そうと虚勢とも取れる態度を示した。すると、その目の奥にやどる感情を覗き見、タバサはある予測を立て、それを口にした。
「あなた…洗脳なんてされてないの?」
「え!?」
これを聞いたアネットは驚愕する。てっきりアネットはオリヴァンがペガ星人に洗脳されているとばかり思っていた。だが、そうじゃなかった。ということは…。
(自らの意思で…この悪党に…?)
タバサからの指摘を聞いて、さらにオリヴァンは息を詰まらせた。
「…図星みたいね。大方今までやたら調子よい態度を取ってきたのって、単純にいじめっ子たちに仕返しできる手立てができたからって調子に乗っていただけなのね」
キュルケは言葉の中に嫌悪感を混じらせていた。自分の好みは、やはりサイトやシュウのような強くかっこいい、かつ自分の心の炎を燃え上がらせるような(キュルケ基準での話だが)男だ。ワルドは強かったが元々下劣な本性を隠していた下種野郎だったし、オリヴァンのような臆病でチキンな男など問題外。ギーシュにも遠く及ばない。
「坊ちゃま…なんで…」
驚きからいまだに抜け出せないアネットの、今にも失望の闇に落ちていきそうな視線を浴び、オリヴァンは震え始めた。
「な、なんだよ!僕は悪くないぞ!悪いのはあいつらだ!あの屑共、僕が太っているからって好き放題してくるからいけないんだ!!けど僕一人じゃどうにもならない!だけどそんな時、この亜人が僕に力を貸してくれるといったんだ!そして今回、やっとあいつらに仕返しできたんだ!けどあいつらはしつこく僕をまた貶めようとしている!だから絶対に歯向かわないように、徹底的にやるんだ!」
キュルケは心身ともに傷だらけのアネットと、焦りながら言い訳をするオリヴァンを見て、怒りが沸く。ペガ星人に、そして…オリヴァンに対して。
「あんた…自分がなにをしているのかわかってるの!?この子は、ひねくれて、何もしないで愚痴や弱音しか吐かないあんたを信じて、助けようとしてたのよ!」
「助け…る?」
オリヴァンは何を言われているのか理解できずにいたのか首を傾げだした。
「あんたがアネットが割った壷の件を庇ったことよ」

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