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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
Episode of Tabasa 臆病者-オリヴァン-part2/必殺の魔法
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うで経っているマネキンのようにその場に突っ立っている。アネットの呼びかけにちっとも動じない。
「あなた…一体お坊ちゃまに何を!?」
少なくともアネットは、この怪人がオリヴァンに何かを仕掛けていたことに気づいた。
「何、彼には少し私の言葉に、聞き分けよくしてもらっているだけだ」
「まさかギアスの魔法?なんてことを…それがどんな禁忌なのか理解しているの!?」
「君たちの星の常識や都合など我々の知ったことではない」
そう、侵略を働く異星人からすれば、別の星の存在をただの道具として扱い、卑劣な手口て相手を貶めることなど常識の範疇なのだ。
「目的は…目的は一体何なんです!?どうしてお坊ちゃまに手を出したのです!」
「我々ペガ星は、常に母星の文明発展のために日々尽力している。そのため、資源に富み、常に住みよい星を、宇宙に斥候を乗せた宇宙船を飛ばすことで探り続けているのだ。私もその一人だ。
そんなとき、クール星人共がこの星を侵略したことをたまたま知ってね。我々もまたこの星を手に入れようということにしたのだよ。
だが残念なことに、我々の体はこの星の気圧に耐えられない。だからこうして船の中に我が身を置いたまま、オリヴァン君の力を借りることにしたのだよ。
しかし面白いことに、この世界の地底生命体の一部には、『魔法』とかいう特殊能力を持つ者がいるそうだね。研究対象としては実に興味深いものなのだよ」
この怪人が魔法を持っていないとか言おうが、さっきからこいつの口から飛んできている言葉はどれもこれもが危険な臭いを漂わせるものだった。
アネットは、どんな事情があれど、このペガ星人とかいう怪人を自分の主の傍にいさせてはならないと判断した。
「お坊ちゃま!常々言っていたはずです!そのような怪しげな者の傍にいてはならないと!さあ、お屋敷に帰りましょう!」
共に帰ることを促すアネットだが、対するオリヴァンの反応はいたって淡々としたものだった。
「…何を言うんだ、アネット?」
「話しかけても無駄だ。私も独自に彼を通して魔法の研究をしていてね。彼とは交換条件をしたのだ。私の言うことを聞いてくれるのなら、君の魔法の腕を底上げして差し上げよう…とね。
彼は日ごろ、酷いいじめを受けていたようだね。試験的な洗脳によって彼の潜在能力を引き出してあげたら、意図も簡単に私を信用してくれたよ」
「…っ!!」
まるで、麻薬の密売を生業とする悪徳商人。アネットは、自分でもここまで怒りを覚えたことはないと思えた。自分の敬愛すべき主を、こんな風にしてしまったペガ星人を鋭い視線で睨みつけた。
「それと…外を見たまえ」
ペガ星人がそう言うと、周囲が暗くなり、代わりに映画館のスクリーンのように光が放たれ、ある映像が流れる。それは、夜の空を飛び回る怪しげな円盤の映像だった。地上は、遠い
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