Episode of Tabasa 臆病者-オリヴァン-part2/必殺の魔法
[16/16]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
ルブのときと同じだ。あの…黒いウルトラマンが発生させている闇の空間『ダークフィールド』だ。その黒い波動はタバサたちの頭上の空をも包み込んでしまった。
その確信は間違いではなかった。
「ウルトラマンだわ!けど…」
「…苦戦している」
遠くで二人の巨人が、黒い巨人と、顔に十字の光の水晶を埋めた銀色の巨人、そして地獄の番犬をかたどったような姿をした怪獣の姿が見えた。
「グワァ!」
目の前の黒い巨人たちに一方的に伸されている、ウルトラマンゼロと、ウルトラマンネクサス・ジュネッスブラッド。
しかしそれだけではない。
「おいお二人さん。あそこにいる子…あんたらの友達じゃねえか?」
え、と声を漏らしながら二人は、グレンが指を指した、ウルトラマンたちの傍らの方角を見つめる。そこには、呆れるほど付き合ってきた学友の姿と、トリステインの姫の姿が映った。
「る、ルイズじゃない!?それに…アンリエッタ姫まで!なんでここにいるわけ!?」
また何かのトラブルに巻き込まれていると見える。どうしてルイズたちがここにいるのか、その理由はわからない。けど、タバサはここで成すべきことを見極めていた。
「タバサ?」
「ウルトラマンを援護する。少なくとも、あの黒い巨人を倒させるようにしないと、この空間からは脱出できないと思う」
以前は白い光の一撃で、タルブの戦場に展開されたダークフィールドが解けたのだが、魔法と同様発動者をどうにか倒せば、この空間から脱することも可能かもしれない。
「なるほど、この気味悪くて辛気臭え世界は、あの黒いデカブツが原因ってわけか。なら、俺も手伝わねえとな」
グレンもやる気を出して、両手を鳴らす。この面子の中で唯一ウルトラマンや怪獣と同じくらいの力を持っているのは彼だけだ。ならやはり自分も力を出し惜しまずに前に出なければならないだろう。すでに巻き込まれている身でもあるのだから。
「また一個借り」
「いいっていいってタバサちゃん。このくらい貸し借りの内に入らねえよ」
こうして、タバサたちもまた、トリスタニア城からこのラグドリアン湖という広範囲に渡った、アンリエッタ姫の誘拐騒動に巻き込まれることになったのだった。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ