Episode of Tabasa 臆病者-オリヴァン-part2/必殺の魔法
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目を見る。彼らの目は、顔はこちらの方を向いていたが、目そのものはこちらを見ていなかった。上の空と言うか、遠くを見つめているかのようにあらぬ方を見ている。
「正気を失っている。しかも目の中に光が見えない」
「まさか、『制約(ギアス)』の魔法!?」
ギアスとは、簡単に言えば心を操る催眠魔法だ。操られた人間は、自分がそうなっていることに気づかないというもの。ハルケギニアでは禁呪扱いされている、相手の身分にかかわらず使用するだけでも罰せられる恐ろしい魔法だった。しかもタバサの言っていた、目の中に光が見えない状態のギアスは、ギアスの中でも完全なものだ。
「いじめをやらかすようなくそったれな連中だからって、薄汚ねえ真似しやがる。人の自由を踏みにじってやがるな」
グレンが露骨に嫌悪感を露にする。もちろんタバサとキュルケも同じだ。犯人は一体誰なのだろう。もしやオリヴァンか?それとも別の誰か?いや、誰にせよこんな真似をしでかす不届き者を許すわけに行かない。
三人は武器を構え、襲い掛かってきたアルベールたちと交戦を開始した。
その頃、意識を手放したアネットは、うっすらと目を開けた。いつの間にか眠っていたのだろうか…?いや、違う!さっき自分は仕事仲間から行き成り腹を殴られて意識を手放していた。しかも、あざ笑うように見下ろしていた敬愛すべき主オリヴァンの姿。
その忌まわしい記憶が蘇ったことでアネットの意識は覚醒した。自分が目覚めた部屋の光景に、目を疑った。
周囲を敷き詰めているのは鉄の壁、鉄の置物に、壁や置物につけられている点滅を続ける小さなランプ多数。何から何までが金属製の何かだけで作られていた場所だった。
「ここは…!?」
良く見ると、自分は両手両足を、円形の物体に貼り付けられた状態で拘束されている。ここは一体どこなのだ?
「お目覚めかな、お嬢さん」
その声を聞いてアネットは声の主を探そうと周囲を見回すと、真っ先にオリヴァンの姿が目に入った。
「坊ちゃま…!」
だが彼だけじゃない。獣のような黒い顔と頭に、まるで毛皮のコートのように青い毛に身を包んだ、奇妙な怪人がオリヴァンの隣に立っていた。
「あなたは…!?」
「自己紹介をさせていただこう。私は…アルファ・ケンタウリ第13惑星『ペガ星』の者だ」
その怪人は、かつて地球人を洗脳することで地球を太陽系侵略基地に変えようとしたところを、ウルトラセブンとウルトラ警備隊によって計画を打ち砕かれた、『催眠宇宙人ペガ星人』だった。
キュルケに向けて、一発の風の刃が飛ぶ。エア・カッターだ。放った相手は、アルベールの取り巻きの眼鏡の少年だ。
「そんな風じゃ…あたしのスカートだって捲れないわよ!?」
キュルケは華麗に身をかわし、逆にその少年に向けて火球を放て相手を昏倒させた。室内なのでな
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