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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
誓い-ラグドリアン-part2/眠れる王子
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す。ゼロは両腕を広げ、自らのカラータイマーから金色の光を溢れさせ、ウェールズの体に流し込んでいく。
「ウルトラマン、ゼロ…?」
「お、おい!ゼロちゃん!」
急なゼロの行動に、アンリエッタやグレンは目を丸くする。キュルケ、タバサ、そしてルイズもまたその光景から目を放していない。
(平賀…一体何をしている?)
ネクサス…シュウもそれから目を背けることなく観察した。
「…あぁ…暖かい…」
ウェールズは光に包まれ、その心地よさに酔いさえも覚える。干からびていくはずだった彼の体が、光を浴びていくうちにだんだんと精気に満ちたものに戻っていく。
すると、彼の体は浮遊し始め、ゼロの手のひらの上に乗せられる。ゼロは彼が乗っている右手を湖の湖畔に向けると、ウェールズの体は湖畔の真上にまで浮いたまま移動し、光の球体に包まれながら、湖の中へと沈められた。
「ウェールズ…様…」
湖に沈められていくウェールズを、アンリエッタたちはただ見つめていた。
「ウルトラマンは…一体何をしていたの?」
「ウェールズ皇太子を、生きた状態で眠らせたんだ」
ルイズが素朴に問いをもらすと、彼女の背後から行き成り声が聞こえてきた。
「さ、サイト!!」
いつの間にかウルトラマンたちの姿は消え、代わりにサイトとシュウの二人の姿が、ルイズたちの後ろにあった。
「それよか、生きた状態…どういうことだよ!?」
グレンが声を荒げながら言った。
「ウルトラマンゼロは自分の命の一部を削ることで、もうすぐ死ぬはずだった皇太子を生きながらえさせたんだよ。でも、時間をかけないといけないから、この湖の中で誰からの手にも触れさせないように封印したんだ」
「では…ではウェールズ様は!!」
「大丈夫だよ、お姫様。皇太子様は死んでいない。生きて、今は眠っているだけだ。もう悪い奴らに利用されることも、きっとないよ」
それは今のアンリエッタとグレンにとって、これほど嬉しいことはなかった。甘い誘惑の世にも聞こえるほど嬉しいことを耳にして、グレンは思わずサイトに詰め寄った。
「本当なんだな!?マジでウェールズは助かるんだな!?」
「嘘ついたって、何の慰めにもならないことくらい俺だってわかってるよ」
「あ、あぁ……」
思わずアンリエッタは、口元を覆い、そして涙した。さっきの悲しみだけに満ちたものではない。正真正銘の、嬉しさのあまりの感涙だった。
「ありがとう…!ウェールズ様をお救いして下さって…」
「ど、どうして俺に礼を言うんですか!助けたのはゼロですよ?」
ある意味、サイトもまた礼を言われる立場ではあるが、正体にかかわるため敢えて言わなかった。
「あの…サイトさん、ウェールズ様はいつお目覚めになるかはわかりませんか?」
「そこまでは、わかんないです。俺はウルトラマンの知識があるといっても
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