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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
誓い-ラグドリアン-part2/眠れる王子
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を………頼む……だから………君からも…誓ってくれ……」
もう長くは持たない。ウェールズはそれを悟り、せめて信頼する人物に愛する姫が託される姿を見てから逝くつもりだった。せめて自分の意識がまだ保たれている今の内に…。
「いやよ…そんなこと誓えないわ!!」
「俺も同じだ!意地でも生きろよ!生きて今度こそ自分の手で守って見せろよ!!」
「もう時間がないんだ…頼む」
?ルイズは、気づいたらまた始祖の祈祷書を捲っていた。ディスペルはウェールズの呪縛を解いた。だが、それに伴い一度死したウェールズに植えつけられていた偽りの命が消えてしまった。なら逆も…そう思ってページを捲っても、やはり何も浮かんでこなかった。
「あんまりよ…こんなの」
?アンリエッタに罪は無かったが、真に裁かれるべきは彼女の心を弄んだ者だ。少女としての純情を弄ばれた彼女に対して、このような仕打ちをするとは現実とはなんと残酷なことだろう。
?キュルケは、視線を友人であるタバサに向けると、わずかにタバサの体が震えていた。珍しいとも思った。でも…ウェールズを抱きしめているアンリエッタの姿に何かを思っているのか、震えている。キュルケはそんなタバサの傍にそっと寄り添った。
?こんなのあんまりじゃないか…。せっかくまた、今度こそ再会を果たせたのに…。
「…では…ウェールズ様…なら最後に一つ、私のわがままを聞いてください」
?震える声で、アンリエッタはウェールズに言った。
「私を愛すると、今度こそ誓ってください。あの時言わないままだった、その言葉を…どうか…」
「残念だが……死人が…永遠を誓うことなんてできない…」
「だったら誓うことなんてできませんわ!私に他の殿方を愛することなんて……」
この世に未練を残すような誓いを、ウェールズは拒んだ。それではアンリエッタは自分への思慕を拭えない。ずっと自分のを失った悲しみに囚われてしまう。アンリエッタの気持ちは一人の男として嬉しいのは確かだが、自分のために生きて不幸を背負うことが、ウェールズには許せなかった。




『くそ…』
?サイトは、また一つの悲しみを野放しにしたこと、助けられなかったもどかしさを改めて思い知る。ゼロがそんな彼に向けて、彼の中から言葉をかけてくる。
気づけば、自身の精神世界の中で二人は向かい合う形で相対していた。
『サイト、あの時のことも含め今回のことは俺の責任でもある。一人で気に病むなよ』
『けど…』
?わかっている。自分ひとりで気負うことではない。現に、グレンはかつての戦友を結局救うことができなかったことへの後悔を募らせ、あからさまに悔しげな表情を露にしている。
それらも含めても、自分たちの無力さを呪うサイト。
?ウェールズのような、大事な人のために戦い抜いた男。そのような男がどうして利用され、こ
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