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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
誓い-ラグドリアン-part2/眠れる王子
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る。おぼつかない、もはや死に掛けているかのような生気の無い声だった。

―――殺せ

―――お前とアンリエッタの仲を邪魔するものを…殺せ

「…アンリエッタ…ヲ…アルビオンヲ…守ル…ダカラ…コノ力を……」
「ウェ…ールズ…」
右手はミラーナイトの右腕を掴み、左手でミラーナイトに向けて手を伸ばすが、その手は彼に届かない。喉を押さえつけられ、グレンは声がだんだんとかすれていった。すでにわかっていたことだったが、やはり正気を失っている。


「そんな…!」
再び顔色を絶望の色に染めたアンリエッタ。感動の再会から一転して絶望の展開に、誰もがショックを隠せない。
「ね、ねえ…さすがにまずいんじゃない!?」
キュルケが危機感を覚えタバサに話すと、タバサも言葉を発さなかったが頷く。
「な、なんとか…なんとかウェールズ様をとめなければ…!」
アンリエッタ自身、自分でそう言うものどうかとも思っているが、事実ここでウェールズをとめてやら無ければならないのは事実だ。さっきまでの自分がそうだったように、これ以上ウェールズの暴走を許してはならない。本当のウェールズだって、きっとそれは望まないはずだと、確信しているから。
だから、自ら杖を採って彼女は前に出ようとする。自らの手でウェールズを、愛する人を止めようと。それを見てアニエスがいち早く彼女の手をガシッと止めた。
「殿下、行ってはなりません」
「離して、アニエス!今回このような事態を起こしたのは私です!だったら私がウェールズ様を止めなければ…!それにさっき、ウェールズ様は私の声に反応していました!もしかしたら…」
もしかしたら、またもう一度呼びかければウェールズの意識が戻るかもしれない。そして今のような凶行を止めてくれるかもしれない。すると、タバサがアンリエッタの前に杖の輪の部分を突き出してきた。
「無謀、そして危険すぎます。それに…」
タバサはちらと横目でグレンと彼の首を絞めるミラーナイトを見やる。
「や…めろ……!ウェー…ルズ…ッ!」
かすれていくばかりの声でやめるように言い続けているグレンだが、ミラーナイトは狂気に犯されるがまま、両腕の力をさらに締め上げていった。
「もう、誰の声も届いていない。もし私たちが束になっても、あの巨人の力には叶わない。犬死するだけ」
「……」
アンリエッタは、力なく膝を着く。結局こうなるのか、迷惑をかけるだけかけて、自分の過ちを悟って償いをしようとしても、それさえも許されない。
ルイズは、もうこれ以上こんな弱弱しくて、悲しい姿のアンリエッタを見たくなかった。
「なんとか…なんとかならないの!?」
これ以上こんな自体が続いたらウェールズも壊れ、アンリエッタ自身も壊れてしまう。なんとかならないのかと模索するルイズは、すがるように始祖の祈祷書のペ
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