魔境-ミラーナイト-
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シャキン!!とメフィストの右腕部分から音が鳴ると、彼の右腕に鋭い爪〈メフィストクロー〉が生える。それに対し、ネクサスもアンファンスからジュネッスブラッドにチェンジする。
しばらく互いを睨み合ってから、先にメフィストの方から蹴りが繰り出されてきた。それを背中を反らして避けたネクサスが、今度は自分がメフィストに向かって蹴りを入れる。メフィストはそれを姿勢を低くして回避し、メフィストクローを突き出す。ネクサスがそれをアームドネクサスで受け止めたところで、隙を見せた脇腹に向けて蹴りを叩き込み、メフィストクローでネクサスの胸に斬撃を与え、フィニッシュに胸に蹴りを当てて蹴とばした。
「フン!!ハァッ!!」
「グワ!!」
吹っ飛んで地面に落下したネクサスに向け、メフィストはメフィストクローから闇の弾丸〈メフィストショット〉を放って攻撃、すぐに立ち上がっていたネクサスはそれを横に転がることで咄嗟にかわした。
再度立ち上がるネクサス。メフィストの姿を確認しようと顔を上げるが、目の前にすでに奴の姿はなかった。どこへ行った?ネクサスが周囲を見渡す。すると、頭上から空気を切り裂くような音が耳に飛び込む。頭上を見上げると、爪を突き出してこちらに突進してくるメフィストの姿が見えた。
ネクサスは右腕のアームドネクサスから〈シュトロームソード〉を形成、メフィストの刺突を刀身で防いだ。つばぜり合いが展開される中、メフィストがそのまま押し出そうとするのに対し、ネクサスは押し負けないよう自分も力いっぱいメフィストを押し返そうとする。
「一体あの皇太子に…何をした?」
その状態のまま、ネクサスはメフィストに問う。
「アンドバリの指輪…という死者に偽りの命を与えるマジックアイテムを使っているらしい。他の連中は、一度殺してガルベロスの術で操ってはいるがな」
メフィストは意外と詳しく教えてきた。いや、隠すまでもないからこそ話したのだろう。しかし、メフィストの言い回し方がこの嫌な展開を楽しんでいるかのように見えて、ネクサスは不快感を覚えた。姫の純情いじりといい、なんてことをするんだ…!
「もうあの姫を楽にしてやれよ」
「何?」
突然メフィストが耳を疑うことを口にする。ネクサスの動きがその一言で止まった一瞬を見逃さず、メフィストは左拳に闇の力を込めてネクサスをぶん殴る。
「ウワァッ!!」
「あの娘は、この世にすでに絶望している。こんな醜さばかりが目立つ世界で生きるより、愛する者の思い出に浸りながら過去の中で生きていた方が幸せなのさ」
「違う…!」
ネクサスは顔を拭って立ち上がりながら、メフィストの言葉を真っ向から否定した。
「そんなのは、生きている意味がない!」
「強がるなよ。貴様こそ、そうじゃないのか?小僧」
ネクサスを指さしながら、こちらを見透かすようにメフィスト
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