暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
魔境-ミラーナイト-
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ガルベロスに向かって駆け出し、ゼロは鋭いチョップをガルベロスの真ん中の顔に向けて叩き込む。
「へっ、見掛け倒しだったようだな。このまま止めを刺してやるぜ!」
ゼロは両腕をL字型にくみ上げ、父親から受け継いだ必殺の光線を撃ち込もうとした。



「ガルベロスだけじゃ、力不足か…なら仕方ない。今度は僕自ら出向くしかないようだね」
ウェールズは不利に立たされているガルベロスを見て、このままではまずいと感じていた。しかし以外なのは、彼自身が出向くと宣言したことだ。
「な、何を仰いますのウェールズ様、危険です!」
相手は、あのウルトラマンだ!いくら魔法が使えるといっても、所詮自分たちはただの人間だ。真正面から突っ込んだところで勝てるわけが無い。
しかし、ウェールズはちっとも恐怖を感じていなければ、貴族が追い詰められた果てにせめて敵に一矢報いようと覚悟を決めたときに見せる顔を浮かべても居なかった。いうなれば、勝てる見込みがある…そんな目をしている。
「僕自身の力を見せ付けることで彼らの自ら手を引くことだろう。僕が死の淵に立った時…手に入れたこの『力』を…!!」
「ウェールズ…様…?」
一体何をするつもりだ?疑問に思うアンリエッタはただ見ているだけだった。ウェールズは傍の湖畔に近づく。


「…ミラー…スパーク」



水面に自分の姿が映ると、彼は両腕を円を描くようにまわしながら、死人のような声で、ウェールズは水面の中に自ら飛び込んだ。
突然入水自殺をしたかにも見える飛び込み方にあっけにとられたアンリエッタだが、その意味をすぐに理解することになる。
水の中から…否、水面に移る鏡の世界から人影が飛び出した。その人影は、やがてウルトラマンとほぼ同じくらいの巨体に肥大化し、ガルベロスに止めを刺そうとするゼロを蹴飛ばした。
「グワ!!?」
不意打ちに対処しきれず、ゼロは吹っ飛んでうつ伏せに地面に落ちた。今の攻撃は、もしやメフィスト?そう思ったが、相手は予想外な者だった。
黒銀色の体と、顔全体を閉めるほどの赤く光る十字架の発光体を顔面に埋め込んだ巨人だった。
「…お前は、城で会った…!!」
驚くゼロに対し、正体不明の巨人は淡々と名乗った。





「我が名は…『鏡の騎士 ミラーナイト』…」





自らそう名乗ったウェールズ…もとい、ミラーナイトはゼロに向けて臨戦体制をとった。




「ウェールズ様が、巨人に…!?」
アンリエッタは、この驚きを言葉で堂表現すればいいのかわからない。ボーウッドが報告書で知らせてくれた、『ウェールズが人ならざるものとなった』…とは、こういうことだったのか。
ふと、アンリエッタの脳裏にある光景が思い起こされる。
3年前、ウェールズと初めて会ってから隙を見て
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