魔境-ミラーナイト-
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らミラーナイフが飛んできてゼロの肩のプロテクターに傷を入れる。背後にはすでにミラーナイトが立っていたのだ。すぐに振り返ったゼロはエメリウムスラッシュを放つも、またしてもそれは鏡だった。光線を受けた途端にミラーナイトを映していた鏡は砕け散る。
ミラーナイトに攻撃が当たらない。まして、メフィストにもガルベロスにも、催眠波動によって誘発された幻覚のせいで当たりもしない。これでは攻撃をこちらから当てに向かっても、これでは相手にて傷を負わせることもできやしない。
「くっそぉ…!!!」
ゼロは悔しいが、完全にそう思わざるを得なかった。
――――俺たちは敵の術中に、完全にはまり込んでしまった…と。
「ミス・ヴァリエール。お怪我は…?」
ルイズのもとに駆け寄ったアニエスが、ルイズの安否を問う。
「大丈夫よ。それよりあんたこそ…」
「私は鍛えておりますし、命の危機を何度も経験した身です。お気になさらぬよう」
どうやら互いにまだ動ける状態。それは良かったのだが…次の瞬間ゼロとネクサスが同時に、メフィストとミラーナイトの攻撃を受けて同じ場所に吹き飛ばされた。
「グアアアア!!」「ウワアアア!!」
「ウルトラマンたちが…!」
やられている!しかも頭数は二対三。
ピコン、ピコン、ピコン…!
エネルギーも残り少なくなり、二人の胸の点滅が早まっている。その上攻撃も完全に封殺されてしまい、チェックメイトされている状態だった。
「なんということだ…ウルトラマンが苦戦をしている…!」
「何か…何か弱点はないの!?」
ここでじっとしていてもゼロたちが危機に晒されたままだ。ルイズは直ちに、始祖の祈祷書を取り出しそのページをめくる。何か、あの時と同じように…強力な虚無の魔法がないのか探らなくては。しかし、めくっても白紙のページしか出てこない。
いや、今のウェールズは正気を保っていないはずだ。たとえ偽者だったとしても、その変装を解く魔法があれば…!
(なんでもいい!この状況を打開できる魔法…何か出てきて頂戴!!)
ルイズは必死に願いながら祈祷書のページを開きまくる。しかし一向に攻略の1手が出てきてくれない。
「お願い…何でもいいから!!出てきてよ!!このままじゃウルトラマンがやられる!姫様も連れて行かれちゃうのよ!!」
八つ当たり気味にもなりながらも、ルイズは祈祷書のページを開き続けるが、魔の手が遂に彼女たちに降りかかってきた。
ガルベロスが、すでに二人を見下ろしていた。
「ひ…!」「っく…!」
まずい。もう今度こそ逃げられない。それでも最後にあがこうとアニエスはルイズをうす路に控えさせ銃を構える。
(私は…こんなところで、死ねないのに…!!)
アニエスは心の中で悔しい気持ちを吐きだす。
「や、やめろ!!」
遠く離れているル
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