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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
悪夢-ナイトメア-part2/新たな強敵
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いることさえもできず、その上グリフォン隊隊長であったワルドがトリステインを裏切ってレコンキスタに着いたことから、民衆から役立たずと無能・恥知らずの集まりというレッテルを張られつつあった魔法衛士隊の者たち頭の中には、その二文字が浮かんだ。上記の出来事が原因で、アンリエッタ姫は自分たちをほとんど宛てにしなくなっている。平民の女で構成された部隊を編成し、しまいにはその隊長に貴族の位を授けた。ヒポグリフ隊の隊長もまた貴族の一人で、自分たちが幼き日より培ってきた魔法の腕と貴族としての誇りを無下にされたようで悔しかった。ならば、自分たちが有能さを発揮すれば、ワルドの愚行や怪獣災害で苦汁をのまされた自分たちにも再び栄光が輝くことだろう。
なのにその矢先、城に属の侵入を許し、もうじき女王となる姫が誘拐された。直ちに姫を見つけて取り戻し、この屈辱を賊に何乗にも返してやる。
「皆の者、何としても姫殿下を取り戻し、我らの栄誉を取り戻し、賊に正義の鉄槌を下すのだ!」
ヒポグリフ隊隊長は、馬とグリフォンを足して二で割った幻獣『グリフォン』を引きながら、自分の十数名の部下たちを鼓舞すると、部下たちはいっせいにうおおお!!っと応えた。直ちに出発しようと彼らがヒポグリフにまたがった時だった。
「待たれよ!」
すると、彼らを引き留める声が響く。ヒポグリフ隊と似たような軍服を着込んだ一部隊とその隊長だった。
「これはこれは、マンティコア隊長の隊長ド・ゼッサール殿ではないか」
「姫殿下がここにおられぬ今、マザリーニ枢機卿が事実上この国の最高責任者だ。あの方はまだ我らに出撃命令は下されていない。勝手な真似は控えられよ」
ゼッサールはヒポグリフ隊隊長に、無断出撃をする前に引きとめに来たようだ。すると、ヒポグリフ隊隊長はゼッサールに言い返す。
「我らの主となる姫殿下が賊にかどわかされたのだぞ。万が一のことがあったらどうするのだ」
「確かに、姫殿下のお命は大事だ。だが、この城には国最高の厳重な警戒態勢を敷いていたにもかかわらず、賊の侵入を許した。その時点で、敵は只者ではない。迂闊に敵に突っ込んでも無駄死にするだけだ!」
それを聞いて、ヒポグリフ隊隊長は鼻で笑い飛ばした。
「かの『烈風』の右腕だった貴様とは思えぬ言葉だな。どうやら烈風殿が退役した際に貴様に残したのは『臆病風』だったらしい」
「貴様!隊長だけに飽き足らず、『烈風』様にまで侮辱の言葉を!」
ゼッサールの部下の一人の、少し老けた外見からして古参と思われるメイジがヒポグリフ隊隊長に対して激昂する。しかし構わずヒポグリフ隊隊長は続ける。
「貴様らにはわかるまい!我らトリステインの伝統と栄光のもとにあった魔法衛士隊が、怪獣とウルトラマンが現れてからどれほどの苦汁を飲まされてきたことか!!怪獣どもに一矢報いることもできずに
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